観光業界で活躍できるエンジニアとは?注目されるトラベルテックについても解説!

近年、旅行・観光業界において注目されるトラベルテック。
ITテクノロジーは我々の日常には欠かせないものとなっていますが、旅行の際にも便利に活用でき、観光業界では市場の拡大や新たなビジネスチャンスに非常に重要な鍵のひとつであると言っても過言ではありません。
そこで今回は、観光業界で注目されるトラベルテックとはどのようなものか、その解説とともに、観光業界で活躍できるエンジニアなどの職種についてもご紹介します。
目次
観光業界とは?
観光業界とは、旅行や観光を楽しむためのサービスを提供する業界を指します。
例えば旅行会社や宿泊施設、観光地など、様々な業種が含まれます。
観光業界は地域経済の活性化はもちろん、国内の経済成長や雇用の創出においても重要な産業のひとつである上、様々な国や地域の文化交流といった社会的な役割も担っているでしょう。
注目のトラベルテックとは?
そんな観光業界・また旅行業界において、近年注目されているのが「トラベルテック」です。
トラベルテックとは、「Travel(旅行)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語であり、最新のIT技術を活用することで、観光客へのスムーズな対応やサービス向上を図ることを指しています。
例えば現在では、移動手段や宿泊施設の手配、アクティビティの予約、観光案内、観光地での決済などすべてをオンラインで行うことが可能になっていますね。
現代ではスマートフォンが普及したことでより手軽に技術の活用が可能になっており、トラベルテックにより、旅行をさらに手軽に楽しむことができるでしょう。
観光客はもちろん、観光業界にとっても、業務の効率化とともにビジネスチャンスを拡大できる技術として重要視されています。
トラベルテックの主な活用事例
トラベルテックについてより分かりやすく知るために、具体的な活用事例をいくつか見ていきましょう。
翻訳サービス
まずは、翻訳サービスです。
例えば代表的なものでは、NTTドコモが提供する「はなして翻訳」の海外向けサービスで、10ヶ国語に対応する音声翻訳機能や旅行・日常生活向けの会話文例などを搭載した「Jspeak」や、商品のバーコードを読み込むことで指定の言語での商品情報を閲覧できるインバウンド向けの翻訳アプリ「Payke」などがありますね。
翻訳サービスを利用することで、スマートフォンさえあれば、異なる言語を使用している国でもスムーズに会話や買い物が可能になるでしょう。
スマートロック
スマートロックとは、スマートフォンで認証できるデジタルキーです。
これにより宿泊施設でのチェックイン作業を省略できるため宿泊施設側の業務効率化も図れるほか、本人確認がしやすく、セキュリティ面でもトラブル後の対応の面でもメリットがあるでしょう。
MaaS
MaaS(Mobility as a Service)とは、国土交通省により推進される次世代の交通サービスです。
複数の交通手段をまとめてひとつのサービスととらえ、スマートフォンアプリなどを通じて移動ルートの最適化や料金支払いを一括で行うことができるものになっていますね。
MaaSの普及により、旅行先でも多様な移動のニーズに対応することができるでしょう。
観光業界で活躍できるエンジニア職種
ご紹介したような様々なトラベルテックの活用には、サービスの開発・導入や運用を行えるエンジニアなどの人材が必要不可欠です。
ここでは、観光業界で特に求められるエンジニア職種をご紹介します。
システム・アプリなどの開発エンジニア
まずは、各種システムやアプリケーションなどの設計・開発、また運用保守業務などを担うシステムエンジニア・アプリケーションエンジニアといった開発エンジニアと呼ばれる職種です。
旅行に活用できる様々なシステム・アプリの開発はもちろん、既存のシステムの不具合改修やメンテナンス、機能追加といった業務も担うことがあるでしょう。
また、トラベルテックではユーザーの行動分析が必要となるサービスが多くあるため、ビッグデータの解析スキルを持つエンジニアや、開発スキルのあるデータエンジニアなどは特に高い需要がありますね。
アプリケーションエンジニアについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧下さい。
(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/14115/)
QAエンジニア
QAエンジニアとは、「Quality Assurance」つまり「品質保証」を担うエンジニアです。
製品やサービスの品質確保のため、ユーザーの視点に立って品質の管理を行います。
サービスが多様化し、新たなサービスがどんどんリリースされているトラベルテックでは、安定的な稼働のために非常に人気のある職種になりますね。
QAエンジニアについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧下さい。
(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/10385/)
トラベルテック分野で求められるその他の職種
エンジニア以外にも、トラベルテック分野では次のような職種のニーズも高くあります。
◯UXデザイナー
旅行予約などを行うサイトでは、ユーザーがストレスなく利用できる使い勝手のよいデザインが求められます。
そのために、UX(ユーザーエクスペリエンス)デザイナーは重要な役割と言えるでしょう。
◯Webディレクター
Webディレクターは、各サービスのプロジェクトを統括する存在として求められる職種です。
企画の立案、スケジュール調整、また各所とのすり合わせなど業務は多岐にわたりますが、新たなテクノロジーやトレンドにも触れ、スキルをさらに磨くことができる職種でもあるでしょう。
観光業界のエンジニアに求められるスキル
観光業界のエンジニアに求められるのは、次のようなスキルです。
- HTMLやJavaScript、PHPなどのプログラミングスキル
- スマートフォンアプリの開発経験
- ビックデータの活用スキル
- ネットワーク知識
システムやアプリケーションの開発に欠かせない基礎的なプログラミング言語や開発スキルはもちろん、前述したようにユーザーのデータを活用するためのビックデータ関連のスキルもあると良いでしょう。
また、5Gなどの普及により、ネットワーク知識などのニーズも高まっていますね。
トラベルテックにより観光業界の様々な企業においてIT求人の数は増加しているため、観光業界への就職・転職に興味がある方は、今後IT知識は身に着けておいて損はないでしょう。
まとめ
今回の記事では、観光業界で現在注目を浴びるトラベルテックの概要や実際の事例とともに、観光業界で活躍するエンジニア職種について詳しくご紹介しました。
旅行・観光をより手軽に楽しむことができるトラベルテックは、インバウンド需要の増加する日本でも重要になる取り組みのひとつです。
今後も更なる普及に伴い、IT技術の活用に欠かせないエンジニアのニーズ増加も予測できるでしょう。
観光業界に興味がある方、またデータ分析スキルなどを持つ即戦力となれるエンジニアの方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?