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C言語・C++・C#の関係性と違い|できること・習得すべき順番も

C++とC#、C言語は名前が良く似ていますが、全く別の言語となります。

技術的なつながりは少し存在しますが、C++・C#、C言語それぞれが得意な分野は異なります。

そこで今回は、C++・C#の違いやそれぞれでできること、習得すべき順番などをご紹介します。ITエンジニアなどを目指す方は、ぜひ参考にしてくださいね。

C言語・C++・C#とは?

C言語、C++、C#は、その名前から混同されやすいプログラミング言語です。

確かにC++がC言語をもとにつくられているなど関連性もあるものの、冒頭でもお話したように3つはまったく別の言語です。

では、それぞれどんな言語なのかを見ていきましょう。

C言語

C言語はアメリカで開発されたプログラミング言語で、現在は世界中に普及しています。

また、C言語は汎用性の高さが特徴的で、基礎的なプログラミングから実用性のある応用まで学ぶことができます。

最初に学習するプログラミング言語としても選ばれることが多いですね。

C++

C++は、C言語に上位互換性を持たせた言語です。

そのため、C言語で書かれたプログラムはC++でもコンパイルできます。

C言語でできることはほとんどが実行可能で、それに加えて複数の機能が拡張されているので、自由度が高いのが特徴です。

しかし、それゆえに複雑な仕様になっています。

ですが、C言語とは違ってオブジェクト指向の機能拡張が施されているので、C言語と比較すると扱いやすくなります。

C#

C#は、Microsoftにより開発された言語です。

C#はC言語から派生していると思われがちですが、実際にベースとなっているのはC++とJavaです。

そのためJavaとも文法が似ており、Javaを取り扱ったことがあれば、習得がしやすいでしょう。

また、いろいろなツールが組み込まれているので、プログラミング言語としては初心者でも扱いやすいのではないでしょうか。

C#によって作られたサービスには、検索エンジンのBingやポータルサイトのMSNなどがあります。

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C言語とC++・C#の関係性

名前の似ているこれらの言語ですが、単純に3つともが高い関連性を持っているわけではありません。

分かりやすく一番歴史の古いC言語から見ると、「C++」はC言語の拡張版であるため親子関係や兄弟関係のような関係性だと言えるでしょう。

C++では拡張された機能を利用してC言語よりもつくれるものの幅を広げていたり、C言語よりも記述するコード量が少なく済むということはありますが、使うためには元となったC言語の知識が必要になります。

対して、「C#」はC++とJavaの機能を合体させたものであり、C言語にとっては家族というよりも親戚といったような関係性ですね。Javaの機能が取り入れられているためC言語やC#よりもコードが書きやすく、効率的に開発が可能になる分野もあります。

【項目別】C++とC#の違い

3つの中でも、特に混同されやすいのがC++とC#です。

しかしこの2つも「親戚」程度と言えるような関係性であり、互換性もないまったく別の言語です。

ではこの2つにはどのような違いがあるのか、様々な項目ごとにご紹介します。

技術面

まず技術的な面でも、整数のデータ型の違いやバイト数の違いなど、様々な相違点があります。

また、C++の便利な機能のひとつに、ポインタを利用してメモリ値を直接操作可能であることがあります。

処理速度を向上させるなど大きなメリットのある機能ですが、C#では基本的にポインタの使用は制限されています。

活用分野

それぞれ異なる特徴を持つ言語であるため、活用される分野にも違いがあります。

C++が用いられるのは、大規模な業務システム開発や速度を必要とするデータ解析・統計などの分野が多いです。

特徴であるオブジェクト指向や技術面で紹介した直接操作の機能がその速度につながっています。

一方、C#が用いられるのはUntyを活用したゲーム開発、WindowsをはじめとしたWebアプリ・スマホアプリの開発などの場面が多くなっています。

近年発達している、AR/VR分野などの仮想現実コンテンツの開発にも使われています。

学習難易度

学習難易度は、C++の方が高いと言えるでしょう。

C++は言語の構造や仕様が複雑である上、

  • ポインタの理解が必要
  • ハードウェアに関する知識が必要
  • メモリ管理が手動である

といった点から、初心者の学習は難しいとされています。

対してC#は文法が直感的であり、ライブラリも充実しているため、プログラミング初心者であっても努力すれば習得が可能です。

C言語・C++・C#それぞれでできること

C++・C#の活用分野の違いとしても前述したとおり、C言語・C++・C#は別の特徴を持つ言語であるためそれぞれできることが異なります。

ここでは、3つの言語それぞれどんなことができ、どのように利用されているのかをご紹介します。

C言語

【C言語でできること】

  • 業務用ソフトウェア開発
  • 組込みシステムOS開発
    など

C言語は汎用性が高い言語であるため、できることや開発できるシステムの幅も広く、既存のシステムから先端分野まで活躍しています。

代表的な用途としては、ソフトウェア開発がありますね。

処理速度が速いので、特に売り上げの管理など業務用のソフトウェアに使われているケースが多いでしょう。

また、組込みシステムと呼ばれる産業機器や家電製品などに組み込まれたシステムの開発も可能です。

たとえば、カーナビの位置表示など特定の機能を提供する場合に必要なシステムなどですね。

C言語はそのシステムを制御するためのプログラム開発ができるのです。

C++

【C++でできること】

  • 大規模業務用システム開発
  • IoT用ソフトウェア開発
  • 速度重視のシステム開発
    など

C++はC言語と同じように汎用性が高く、多くのことができるプログラミング言語です。

C言語の上位互換とも言われるプログラミング言語なので、C言語でできることもほとんど可能と言えるでしょう。

他の言語より処理速度が高く機械語に近いという特徴もあり、幅広い企業で大規模な業務システムの開発に採用されています。

また、ハードウェアに直接アクセスができるため、IoT(モノのインターネット)用のソフトウェア開発でも大きな役割を担っています。

IoTでは限られたリソースの中での動作が求められるデバイスも多くあるため、C++の効率性の高さが重宝されているのですね。

C#

【C#でできること】

  • Unityでのゲーム開発
  • Webアプリケーション開発
  • スマートフォン用アプリケーション開発
    など

C#はWindowsとの親和性が高く、同じMicrosoftの.NET フレームワークを活用したWebアプリケーションなど、多方面でのアプリケーション開発を得意としています。

ライブラリのXamarinや統合開発環境の利用によって、C#を使ってのiPhone・Android向けのスマートフォンアプリの作成も可能です。

また、C#ができる開発として近年多くなっているのが、活用分野でもお話したゲーム開発です。

ゲーム開発に欠かせないゲームエンジン「Unity」の主要言語として採用されており、Unityでの様々なコンテンツ開発に役立っています。

C言語・C++・C#はどれから習得すべき?

ここまででC言語・C++・C#の違いは理解できたものの、どれから習得すべきなのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

最後に、どんな人がどの言語を習得するのが良いのか、各言語の習得がおすすめな人について紹介します。

C言語からの習得がおすすめな人

まずC言語を学んだほうが良いのは、以下のような人です。

  • 組込み系システムの開発に携わりたい人
  • OS開発に携わりたい人
  • ある程度のプログラミング経験がある人

C言語はたくさんのプログラミング言語のもととなっていたり、汎用性が高いこともあるため覚えておいて損がない言語です。   

特に組込み系システムやOSの開発に興味がある、関連業務をしているという方にはおすすめです。

しかし習得難易度は高いため、初心者がはじめに学ぶ言語としてはおすすめできません。

ある程度の知識があり、業務の幅を広げたいという方には良いですね。

C++からの習得がおすすめな人

次に、C++の習得がおすすめな人の特徴です。

  • 大規模な業務系システムに携わりたい人
  • IoTに携わりたい人
  • すでにC言語を習得している人

C++は、比較的大規模な業務系システム開発に携わりたい人、IoT関連の開発に携わりたい人におすすめです。

また、C++も難易度の高い言語であるため初心者にはおすすめできません。

経験者の中でも、特にC言語をすでに身に着けている人にとっては習得しやすい言語であるためおすすめですね。

C++を習得すればオブジェクト指向についても知識を身に着けられ、他の言語の習得にも役立つため、まだ開発したい分野など方向性が決まっていないという人も学習して損はありません。

C#からの習得がおすすめな人

最後に、C#からの習得がおすすめな人についてです。

  • ゲーム開発に携わりたい人
  • Windowsアプリ開発に携わりたい人
  • すでにJavaを習得している人
  • プログラミング経験が浅い人

C#の代表的な活用分野としてゲーム開発・親和性の高いWindowsアプリ開発があります。

そのため、これらの業務に興味があるという方はC#を選ぶのが良いでしょう。

また、C#はJavaを習得している人、Javaでの開発の経験がある人は学びやすい言語です。

C言語やC++と比べると難易度も低いため、初心者やプログラミング経験の浅い人にとっても学びやすい言語と言えますね。

まとめ

C++・C#の違いやそれぞれでできること、習得すべき順番などについて知ることはできましたか?

それぞれの言語の取り扱いにおける違いなどをよく理解し、自分の経験やスキル、目的に合ったプログラミング言語を習得することは非常に大切です。ぜひ、作りたいものに合ったプログラミング言語を選び、習得してくださいね。

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