鉄道エンジニアとは?鉄道システムに関わる仕事内容ややりがいなどをご紹介!

交通インフラのひとつとして、日ごろから多くの人が利用している鉄道。
鉄道の安定した運行には、運行システムの存在が欠かせません。
そんな鉄道システムの開発・導入を担い、鉄道インフラの発展に貢献する存在が、鉄道エンジニア(鉄道システムエンジニア)と呼ばれるエンジニア職種です。
今回は、鉄道エンジニアの仕事内容ややりがい、求められるスキルなどを詳しくご紹介していきます。
目次
鉄道エンジニアとは?
鉄道エンジニアとは、鉄道システムの設計から開発・運用保守などに携わるエンジニアです。
鉄道システムエンジニア、と呼ばれることもありますね。
鉄道を安全に安定して運行するためには、信号システムや運行管理、車両制御のシステムなど、様々なシステムが関わっています。
これらの幅広いシステムに携わり、鉄道の安定した運行に貢献するのが鉄道エンジニアの業務です。
時には、新型車両の開発や省エネ技術などの新たな技術の導入などに携わることもありますね。
鉄道エンジニアの仕事内容
鉄道エンジニアの具体的な仕事内容としては、次のようなものが挙げられます。
- システムの設計・開発
- システムの導入・保守
- データ分析
それぞれ詳しく見ていきましょう。
システムの設計・開発
ますは、各システムの設計・開発です。
前述したような信号システムや車両制御システムなど、必要なシステムのハードウェア・ソフトウェア両方の要件定義・設計から行います。
設計の際には、安全で効率的なシステムを構築するために、運行状況のシミュレーションやリスクの評価なども行ったうえで仕様を決めていきます。
システムの導入・保守
設計・開発が完了したら、実際の導入に入ります。
新たなシステムの導入の際には、既存のシステムとの統合を行うのも鉄道エンジニアの重要な業務のひとつですね。
システム導入後には、システムを実際に使用する運転士などへの教育やサポート、マニュアル作成なども行うほか、定期的なメンテナンスやソフトウェアアップデート、不具合時の迅速な修正対応など、運行への影響を抑えるための保守業務も非常に重要になります。
データ分析
システム運用後は、運行データを収集・分析し、その結果をもとにシステムをさらに改善して最適化を目指すという業務もあります。
運転効率向上や消費エネルギー削減など、あらゆる観点から分析を行います。
AI技術などを活用することで予測保守が可能になり、高度なトラブルの予防システムを進めることもできるでしょう。
鉄道エンジニアのやりがい
鉄道の運行の要となる鉄道エンジニアは、大きなやりがいを感じられる職種でもあります。
鉄道エンジニアのやりがいとして挙げられるのが、以下のようなポイントです。
・鉄道の安全な運行により役立っていることを実感できる ・開発チームで協力して目標を乗り越えられる ・新たな技術に触れられる |
特に大きなやりがいは、自身の開発したシステムによって鉄道が安全に運行していることを目の前で感じられるということです。
実際に運行する鉄道を目にする際には、社会貢献への実感や達成感を感じることができるでしょう。
また、専門性の高いスキルや新たな技術を身に着けることができるのも、技術に興味がある方にとってはやりがいを感じられる要因のひとつになりますね。
鉄道エンジニアに求められるスキル
鉄道エンジニアとして働くには、もちろん様々なスキルが求められます。
鉄道エンジニアに求められるのは、次のようなスキルです。
プログラミングスキル
まずは、基礎となるプログラミングスキルです。
運行管理や信号システムなど、システム開発にはプログラミングスキルが必要不可欠でしょう。
ハードウェア・ソフトウェアに関する知識も合わせて求められます。
また、鉄道システムでは多くのシステム・デバイスが通信し合うことで動作するため、ネットワーク知識や通信技術に関する知識も求められるでしょう。
AI・データ分析の知識
システム改善のための運行データの分析には、AI・ビッグデータといった先端分野の知識が求められます。
先端技術を用いて詳細に分析することで、システムをさらに適切な状態へとブラッシュアップしていくことができるでしょう。
プロジェクトマネジメントのスキル
鉄道システム開発は、チームで行います。
プロジェクトではリーダー的な立ち位置としてプロジェクトマネージャーなどが置かれますが、特に高収入を目指したいという方は、マネジメントスキルを身に着け、このプロジェクトマネージャーを担える人材を目指すのがおすすめです。
プロジェクトマネージャーには、プロジェクト全体の進行を把握しながら、スケジュールやコストの管理など、プロジェクトをスムーズに進めるための各工程・範囲の管理スキルが求められるでしょう。
鉄道エンジニアに向いている人の特徴
鉄道エンジニアとして活躍できるかどうか、鉄道エンジニアの仕事を好きになれるかどうかには、向き不向きも関わってきます。
鉄道エンジニアに向いている人の特徴としては、次のような点が挙げられます。
- 鉄道・技術に興味がある
- コミュニケーション能力がある
- 責任感がある
- 論理的思考力がある
それぞれ具体的にご紹介します。
鉄道・技術に興味がある
まずは、鉄道そのものや最新の技術に興味があるという人です。
鉄道エンジニアは最新の技術や新たなシステムの開発手法に触れる機会も多いため、常に新たな技術・システムに関心を持っており、常に学び続けるという学習意欲や姿勢が重要になるでしょう。
コミュニケーション能力がある
開発はチームで行われることもあり、他のエンジニアやその他の関係者などとコミュニケーションを取りながら、協力してプロジェクトを進めることになります。
そのため、柔軟にコミュニケーションを取ることができ、チームでの作業が得意だという人は向いていると言えるでしょう。
責任感がある
鉄道エンジニアが開発するのは、多くの人が利用する重要な交通インフラである鉄道の安全な運行に関するシステムです。
トラブルや不具合があれば直接的に鉄道の運行に影響してしまいますので、安定して安全な運行を可能にするためにも、ひとつひとつ高い責任感を持って業務に取り組む必要があるでしょう。
論理的思考力がある
システムの設計時やトラブルが起きた際の原因究明・問題解決には、論理的な思考力が求められます。
複雑な問題や様々な要素を論理的に分析して、適切な方法を導き出せる能力が必要になるでしょう。
まとめ
今回の記事では、鉄道の運行システムに欠かせない鉄道エンジニアについて、その仕事内容から必要スキル、向いている人の特徴まで、詳しく解説してきました。
鉄道エンジニアは様々なシステムに携わるため求められるスキルも幅広いですが、新たな技術に携わることができ、特に鉄道が好きだという方にとっては、大きなやりがいを感じられるでしょう。
向いている人の特徴も含めてチェックし、気になるという方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。