データセンターを運用するエンジニアとは?その仕事内容や必要スキルを解説!

あらゆる業界・企業においてIT技術の活用が当たり前になっており、そのニーズも多様化している現代。
企業が安定してシステムやITツールを運用するために重要なのが、企業のITの基盤となるデータセンターの存在です。
今回はそんなデータセンターを運用するエンジニア職種、データセンターエンジニアについて、その仕事内容や必要なスキルなどを解説していきたいと思います。
目次
データセンターとは?
データセンターとは、サーバーやネットワーク機器など、IT機器を保管・運用する施設です。
冒頭でもご紹介したようにあらゆる企業でIT技術を活用している現代では、システムを活用するためにサーバーやネットワークなどのITインフラは欠かせないものです。
そんな欠かせないインフラを保管し、管理・運用するために用いられている施設がデータセンターです。
空調設備や自然災害対策の整備が行われているデータセンターにインフラ機器を収容することで、より安全で安定した稼働が期待できるほか、自然災害などへのBCP(事業継続計画)の観点からもメリットがあるでしょう。
データセンターを運用するデータセンターエンジニアとは?
様々なインフラ機器が保管されるデータセンターを導入し、管理・運用するためには、ITインフラに詳しいエンジニアの存在が欠かせません。
データセンターエンジニアとは、このようなデータセンターの設計から管理・運用までを担うエンジニア職種です。
データセンターのあらゆる機器や環境などを維持するために様々な業務を担当しています。
企業のIT化・DXは今後もさらに推進されることが期待できるため、それに欠かせない高度で効率的なデータセンターが求められており、データセンターエンジニアの将来性も問題ないでしょう。
さらにIoTやAIなど、先端分野について学んでおくことで、より将来性を高めることができるかもしれません。
データセンターエンジニアの仕事内容
データセンターエンジニアの具体的な仕事内容としては、次のようなものがあります。
- インフラの設計・計画
- サーバーやネットワーク機器の構築・設置
- 障害対応や設備管理、セキュリティ対策などの運用・保守業務
それぞれ詳しく見ていきましょう。
設計・計画
まず、その企業に必要な要件に基づいて、各種インフラの設計・計画を行います。
サーバーやネットワーク機器の選定や配置といったインフラ設備そのものの設計はもちろんですが、データセンターで用いられる電源や冷却のためのシステムなど、データセンターの設備に関しても合わせて設計する必要があるでしょう。
機器の導入・設置
設計が完了したら、それに沿ってインフラの構築・機器の設置を行います。
機器の配置はもちろん、サーバーOSのインストールや設定、ネットワーク機器の設定など、インフラが問題なく稼働できるよう準備を行い、実際の運用を目指します。
運用・保守
運用が始まってからの保守業務も、重要な業務のひとつです。
保守業務では、サーバーやネットワークに障害が発生した場合の対応やメンテナンス、アップデート、またデータセンター内の冷却システムや電力の監視・維持管理などを行います。
さらに、企業を守るために重要なのがデータセンターのセキュリティ対策です。
顧客情報など企業の重要なデータを管理しているデータセンターでは、外部からのサイバー攻撃や情報漏洩などを防ぐため、セキュリティに関する対策は欠かせません。
データセンターエンジニアの必要スキル
ご紹介したような様々な業務を行うデータセンターエンジニアには、業務を行うためのいくつかのスキルが必要になります。
- サーバー・ネットワークなどのインフラ知識
- セキュリティ知識
- 問題解決能力
といったような、主に求められるスキルについてご紹介します。
インフラ知識
まずは、欠かせないITインフラに関する知識ですね。
データセンターではサーバーやネットワーク機器などインフラ機器をまとめて収容しているため、データセンター全体の設計・管理を行う上では、これらのITインフラに関するスキル・知識は必要不可欠です。
また、データセンターの電源や冷却システムに関する理解も重要です。
セキュリティ知識
次に、セキュリティ知識です。
企業のITシステムの基盤であり、様々なデータも管理しているデータセンターでは、安定した稼働とトラブル回避のために、セキュリティ対策が非常に重要です。
ITの進歩に伴いサイバー攻撃も多様化・進化しているため、最新のセキュリティ知識を常に学び続ける意識も重要になってくるでしょう。
問題解決能力
データセンターエンジニアの大切な業務のひとつに、不具合やトラブルが起きた場合の対応があります。
データセンター内のインフラの稼働がトラブルで停止してしまうと、時間帯などによっては企業の業務自体が停止してしまったり、業務に多大な影響を与えることになります。
できるだけ影響を抑えるためにも迅速な対処が不可欠になりますが、そのためには状況や原因を的確に見極め、改善できる問題解決能力も必要です。
データセンターエンジニアにおすすめの資格
データセンターエンジニアになるために資格が必須というわけではありませんが、資格を取得しておくことで、転職やフリーランスの案件獲得などの際、対外的にスキルを証明でき、有利に働きます。
また、これからスキルを身に着けたいという方は、資格取得を目標として学習を始めることで、ゴールが明確にできモチベーションを保ちやすくすることにもつながるでしょう。
資格取得を目指したいという方向けに、データセンターエンジニアにおすすめの資格をいくつかご紹介します。
◯CDCP(Certified Data Center Professional)
国際的な認定機関EPIが運営する制度で、データセンターの設計構築から運用までの知識を証明できる試験、データセンター認定資格のひとつです。
Professionalは基礎知識を証明する入門レベルの難易度と言えるでしょう。
国際的機関の認定のため、偏りなく世界で通用する知識を持っていることを証明することができます。
◯CDCS(Certified Data Center Specialist)
CDCSは、CDCPの上位資格です。
データセンターの設計・管理に対してより高度なスキルを証明できるものになります。
まとめ
今回の記事では、インフラ機器を管理するための施設であるデータセンターと、その管理を行うデータセンターエンジニアについて、その概要や仕事内容、求められるスキルまで詳しくご紹介しました。
データセンターは、様々なITシステムが業務に活用されている現代では、安定したシステム稼働のために非常に重要です。
そのため、その設計や管理を担うデータセンターエンジニアの需要も高まっているでしょう。
インフラエンジニアなどインフラの知識がすでに豊富な方や、セキュリティ知識を持っているという方は、ぜひデータセンターエンジニアへの道も考えてみたはいかがでしょうか?