小売業界でもエンジニアは活躍できる?求められるスキルまでご紹介

スーパーマーケットやコンビニなど、消費者への商品の販売を行う小売業界。
近年、様々な業界でDXの波は広がっており、小売業界においても、例えばオンライン販売や受発注など、デジタル技術を活用した業務効率化は進んでいます。
そこで今回は、そんな小売業界でエンジニアは活躍できるのか、小売業界で求められるエンジニアとともに、必要なスキルまでご紹介していきます。
目次
小売業界とは?
小売業界とは、食品や日用品、衣料品など、消費者が直接購入する商品を提供している業種・業界です。
例えば、スーパ-マーケットやコンビニ、ドラッグストアなども小売業になりますね。
どのような商品を扱っているかは企業によって異なり、幅広い商品が提供されていますが、我々が生活する上でなくてはならない存在となっているでしょう。
卸売業・商社との違い
小売業と混同しやすい業種として卸売業がありますが、その違いは、小売業は販売の対象が消費者であるのに対し、卸売業は基本的に小売業者や他の企業などに対して商品を提供する役割であることにあります。
卸売業者から小売業者へと商品が供給され、それを小売業者が消費者に提供する、といった、市場への流通の橋渡しのような役割を担っているのが卸売業です。
その性質上、卸売業では小売業よりも取引の規模は大きくなるでしょう。
また、卸売業と近い業種に、商社があります。
卸売業では商品の流通がメインとなりますが、商社では商品だけでなく、サービスや情報など、幅広いものを取り扱っているという違いがあります。
一般的には卸売業者は商品がメインで、さらに特定の分野に特化しているため、その範囲の違いがあるでしょう。
小売業界ではDXの遅れが課題?
そんな小売業界で課題のひとつとされているのが、DXの遅れです。
政府による推進もあり多くの業界で業務効率化のためにDXが進められていますが、小売業界では個人で運営している店舗なども多く、業界全体としては遅れをとっているとされています。
しかし、小売業界では人手不足や労働環境の改善も課題となっており、これらの課題を解決するためにも、業務を効率化し労働力を補うことができるデジタル技術の導入は欠かせません。
大手の小売企業においても顧客データの活用などDXの推進が求められるほか、近年ではEC(電子商取引)の広がりもあり、市場競争の上でもデジタル技術を効果的に活用していく必要があるでしょう。
小売業界で活躍するエンジニア
小売業界でもDX葉進められており、今後もさらにその波は広がることが考えられます。
そんな中で、システムの導入・保守に欠かせないのがエンジニアの存在です。
小売業界では活躍できるエンジニア職種として代表的なのは、デジタル技術の業務活用に際して需要が増している社内SEと、小売業向けシステムの開発を担うシステムエンジニアが挙げられるでしょう。
社内SEとは、その企業に属し、社内システムの運用サポートや社内で使用されるIT機器の管理など、社内のIT関連業務を総合的に担うエンジニアです。
システムエンジニアは、社内で導入されるようなシステムの設計・開発そのものを行うエンジニア職種になります。
小売業に携わる場合には、システム開発会社などに属し、小売業向けのシステム開発を担うというケースが多いでしょう。
社内SEについてその魅力を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/17610/)
社内SEに求められるスキル
ここからは、小売業界で活躍するためにエンジニアにはどのようなスキルが求められるのかをご紹介します。
まずは、社内SEに求められるスキルです。
IT全般に関する知識・開発経験
社内SEは、社内のITに関する幅広い業務を行います。
開発自体は委託することも多いですが、システムの提案や導入に関わるため、システム開発の経験があり、その流れを知っていることは強みになるでしょう。
また、IT活用に関する提案や、社内からの問い合わせや不具合への対応といったヘルプデスク的な業務も行うため、IT全般の幅広い知識も求められますね。
社内における「ITの何でも屋」といった認識だと良いかもしれません。
周辺機器に関する知識
社内システムの導入をサポートするため、必要なソフトウェアやサーバー・ネットワーク機器、PCなどの周辺機器の知識も必要になります。
こういった機器の運用・保守はもちろん、コスト面などを考えた機器の選定などにも関わる場合があるでしょう。
セキュリティに関する知識
デジタル技術を導入する上で欠かせないのが、セキュリティ対策です。
外部からの攻撃や情報漏洩などの脅威から企業を守るため、セキュリティ対策ソフトウェアについてや情報セキュリティに関する基本知識は身に着けておくと良いですね。
システムエンジニアに求められるスキル
システムエンジニアに求められるスキルとして挙げられるのは、次の3つです。
- プログラミングスキル
- 論理的思考力
- コミュニケーションスキル
それぞれ詳しく見ていきましょう。
プログラミングスキル
まず、基本的なスキルとして欠かせないのが、プログラミングスキルです。
開発するシステムによっても必要な言語は異なりますが、JavaやPython、PHPといった汎用的で需要の高い言語を習得しておくと、業務の幅が広がることにつながるでしょう。
問題解決力
小売業向けなど、企業に向けたシステム開発は、企業の問題をシステムによって解決することを目的として行われます。
そのため、クライアントのヒアリングから企業の問題を理解し、その解決のための適切な提案ができる問題解決力も求められますね。
プロジェクトを進める上でも、トラブルや問題はつきものです。
そういった場合にも、臨機応変に対応できるかどうかという力は重要になるでしょう。
コミュニケーションスキル
前述したようなクライアントへのヒアリングの際はもちろん、基本的にチームで開発を行うシステムエンジニアにとって、コミュニケーションスキルも欠かせないスキルのひとつです。
プロジェクトをスムーズに進めるためにも、チームメンバーとのコミュニケーションは不可欠でしょう。
また、キャリアアップを目指しプロジェクトのリーダー的立場を担いたいという場合には、クライアントとの調整やチームメンバーの管理、またチーム外との折衝など、よりコミュニケーションスキルが必要とされる場面も増えていきます。
日ごろから意識的にコミュニケーションスキルを磨くよう心がけましょう。
まとめ
今回の記事では、消費者への販売を行う小売業界の概要とDX事情、また小売業界で活躍できるエンジニアと求められるスキルまで詳しくご紹介しました。
ご紹介したように、小売業界ではDXは人手不足の解消のための業務効率化に欠かせないものですが、その遅れは業界全体の課題にもなっています。
今後よりデジタル技術の活用が進むことが考えられ、エンジニアの需要もそれに応じて高まっていくでしょう。
小売業界に興味がある、携わってみたいというエンジニアの方は、業界への転職を目指しスキルを身に着けてみてはいかがでしょうか。