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地方エンジニアとして働くのはあり?メリット・デメリットや案件獲得方法も

近年、働き方改革やコロナウイルスの流行によりリモートワークが普及したことや、生活について改めて考える機会が増えたことにより、地方への移住者が増加しています。

IT業界でも地方エンジニアの存在が注目されているため、実際に都心部で働くエンジニアの方の中にも、移住し地方エンジニアとして働くことを検討している方がいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、そんな地方エンジニアの働き方について、どんなメリット・デメリットがあるのか、都心部との違いを解説していきたいと思います。

エンジニアは地方でも働くことができる

冒頭でもご紹介したように、働き方改革やコロナウイルスの流行によりIT企業においてもリモートワークが普及しています。

場所を選ばずに働くことができるようになり、地方に移住するエンジニアも増えてきています

また、様々な業界においても、災害時などのリスク分散のために首都圏に集中した機能を地方に分散するという動きが起こっており、地方にも支社や本社を置く企業が増加しているため、自身のワークタイムバランスなどを考え地方の企業への就職・転職を考えているという人もいるでしょう。

中でもパソコンとネット環境が整っていれば仕事ができるエンジニアは、地方でも働きやすい職種だと言えますね。

地方エンジニアの主な働き方

地方在住のエンジニアをひとくくりに「地方エンジニア」と呼んでいますが、地方エンジニアと一口に言ってもその働き方は様々です。

◯地方企業に勤務

まずは、地方での働き方として一般的な、地方の企業に勤務することです。

地方に本社を構えるIT企業や、様々な地方に支社が存在するIT企業もあります。

大きな企業では転勤などの条件にも気をつけなければいけませんが、地方の企業に勤務すれば地方エンジニアとして働くことができます。

◯都心部の企業に入社して地方でリモートワーク

2つめは、都心部の企業に勤務しながら地方に住み、リモートで業務を行うという働き方です。

新型コロナウイルスの流行から急激に普及したリモートワークですが、パソコン作業の多いIT業界ではいち早く広がりを見せています。

それにより東京の企業に所属しながら暮らしの拠点を地方に置く、といったことも可能になりました。

もちろんエンジニアは職種によっては現場に常駐しなければならないことも多いため、職種やスキルを選ぶことや環境づくり、完全リモートがOKな企業に勤めることなどが必要になりますね。

◯地方でフリーランスエンジニアとして独立

フリーランスエンジニアとして独立し、地方を拠点にするのも働き方のひとつです。

進歩し続けるIT業界において、エンジニアは常に人材不足であると言われています。

そのためフリーランスでもエンジニアの需要は高く、フリーランス向けの案件が多くあります。

フリーランスであれば、パソコンとネット環境さえあれば、場所を問わずに仕事ができます

フリーランスエンジニアとして働けるスキルが十分ある方は、独立して地方に住むのも良いかもしれません。

地方と都心部におけるエンジニア求人の違い

それでは、地方のエンジニア求人の実情は都心部と比較してどのような違いがあるのでしょうか。

案件の違い

地方企業からのエンジニア求人は、人口の多い都心部と比べてどうしても求人数が少なくなります

実際の求人サイトを見ても、東京だけで2万件以上掲載されているのに対して、北海道・東北で合わせて2000件程度、関西でも5000件程度というように大きな差があるでしょう。

これは国内の大企業が東京に集まっているためで、東京では掲載されている業種の幅も地方と比べて広いのが特徴です。

特にWeb系の企業は東京に集中しており、地方ではWeb系の案件やゲーム・アプリなどの開発を行う企業の求人は少なく、社内システムの管理や業務システムの開発が主な求人となっていますね。

案件の種類が異なるため、求められるスキルにも違いがあります。

汎用的なJavaなどの言語は地域を問わず需要がありますが、Web系案件の多い都心ではRubyやPythonなどの需要が高くなっています。

対して地方では、PHPやC++、C#などが需要の高い言語になっています。

給与の違い

給与についても差があり、平均の年収も東京が600万円程度であるのに対し北海道や九州などの地方では500万円程度と、約100万円ほど違いがあるとされています。

前述のように大企業が都心部に集まっており、高年収のフリーランスエンジニアなどの人材が集中していたりといったことも、平均を上げている要因となっているでしょう。

もちろん物価や家賃などに違いもあるため、給与の違いから明らかに生活が異なるとは一概には言えないでしょう。

地方エンジニアとして働くメリット

地方エンジニアとして働くことには、都心とは異なる様々なメリット・デメリットがあります。

まずは、地方エンジニアとして働くことで得られるメリットをご紹介します。

通勤などストレスが少ない

まず、エンジニアとして地方に移住する一番のメリットは、都心部の生活にストレスを感じている方がそのストレスを軽減できるということではないでしょうか。

人混みが苦手な方などは特に、日々満員電車で通勤・帰宅する必要が無くなることは大きいでしょう。

生活費が安い

都心と比べると、地方では全体的な物価や家賃などの固定費が安く済みます。

特に家賃は、都心部では会社に近い物件を選ぼうとすると家賃が高くついてしまう、希望の間取りで暮らすことができないといったこともあるでしょう。

地方では、都心部と同じだけの家賃を支払えば立地や間取りも余裕を持って選択できる可能性が高まります。

収入に変化がない、もしくは多少下がったとしても、生活費にかかるお金が減るため趣味や貯金に回せるお金が増える、という場合もあるでしょう。

ワークライフバランスがとりやすい

都心と比べて仕事量が少ない傾向にあったり、また求人や案件の特徴から残業や休日出勤などが発生しにくいため、ワークライフバランスは取りやすくなるでしょう。

より自然が豊かな場所で生活の質を高めたい、ワークライフバランスを見直したいという人にも、地方エンジニアへの転職はメリットがあります。

スキルが活かしやすい

地方では、地域によってまだインフラが整っていないという場所もあります。

そういったところでは、ITスキルは非常に重宝されるでしょう。

また、独自の地域活性化に力を入れるIT企業などもあります。

エンジニアとして専門的なスキルを活かしながら、地方ならではの仕事でキャリアアップを実現できるのもやりがいのあるポイントです。

地方エンジニアのデメリット

では逆に、地方エンジニアとして働くことによるデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

案件・求人数が少ない

まず、求人の違いでもご紹介したように案件や求人の数が都心と比べて非常に少なくなってしまうということです。

案件の幅も都心ほど広くないため、地方企業への就職や転職の際には、希望する職種や条件にぴったり合ったものが選べないかもしれません。

収入が少なくなりやすい

給与や案件単価の面でも都心部と比較すると低い傾向にあるため、同様の業務を行っていても収入が少なくなってしまうこともあるでしょう。

しかし、メリットでも上げたように地方は家賃などが都心部より安く生活費や固定費は抑えられますので、それほど大きな不便は感じないでしょう。

また、スキルを高めれば地方でも高単価の案件を請け負うことは可能です。

都心部の企業に属しながらリモートで働くことも不可能ではありませんので、スキルを磨き働き方を工夫すれば高収入を得ることもできるでしょう。

勉強会やセミナーなどに参加しにくい

勉強会やセミナーは都心部で行われていることが多く、地方ではあまり活発ではないため、スキルを高めたり人脈をつくったりということが難しくなるでしょう。
近年ではオンラインのセミナーなども充実しているため、有効に活用していきましょう。

地方エンジニアとして成功するためのポイント

メリット・デメリットを理解し、今後移住して地方でエンジニアとして働きたいと考えているエンジニアの方もいると思います。

地方エンジニアとして移住に後悔しないために、地方エンジニアの成功に重要な以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

なぜ地方で働きたいのか、ライフプランやキャリアプランを考える

まず、「なぜ自分は地方で働きたいのか」、その目的を明確にし、ライフプランやキャリアプランを考慮したうえで移住に踏み切るということです。

地方での生活の良い面ばかりを考え、目的が曖昧なまま移住してしまうと、理想とのギャップに後悔してしまうこともあるでしょう。

まずは地方で働きたい理由をはっきりさせ、そこから移住したい地域の情報を集めると良いですね。

はじめは短期滞在してみるなど、実際の環境を確かめて考えるのもおすすめです。

スキルを高め、仕事ができる環境を整える

リモートワークを行いたい、フリーランスとして地方で仕事がしたいという方は特に、仕事ができる環境を整えてから移住するようにしましょう。

ネット環境など物理的な環境はもちろんですが、例えばフリーランスであれば地方でもしっかりと生活ができるよう、まずはスキルを高め安定して案件を受注できるようになっておくなど、地方でも問題なく生活ができる準備をしておきましょう。

人脈をつくっておく

地方ではセミナーや勉強会などが少なく、オンラインで参加することになってしまうため、同業者などとの人脈づくりは難しくなるでしょう。

そのため、都会からの移住を考えている人は今のうちに人脈をつくっておくことをおすすめします

案件数の少ない地方では、仕事を得るためにこういった人脈は重要になります。

もちろん移住後もですが、積極的な人脈作りは特にフリーランスのエンジニアにとっては大事なことですね。

地方エンジニアが好条件の案件を獲得するためには?

では、地方エンジニアとして地方で希望条件に合った転職先を見つけたり、条件の良い案件を獲得するためにはどうすれば良いのでしょうか。

地方エンジニアが求人や案件を獲得する方法には、以下のようなものがあります。

・転職エージェントを利用する
・フリーランスエンジニア向けの案件情報サイトを利用する
・エージェントサービスを利用する

まず、地方企業への転職を考えている方・リモートで働ける企業を探しているという方は、転職エージェントへ相談することをおすすめします。

IT業界に強い転職エージェントや地方に特化した転職エージェントなどもありますので、そういったものをいくつか利用して比較検討すると良いかもしれません。

また、フリーランスとして地方を拠点にしようと考えている方は、案件探しにフリーランスエンジニア向けの案件情報サイトを使うのがおすすめです。

様々な条件から案件を探すことができるほか、エージェントサービスを利用できる場合もあります。

エージェントサービスでは、スキルや希望の条件にあった案件をエージェントが紹介してくれるため、移住先でも受注できる案件を営業の手間なく見つけることができるでしょう。

転職でも案件探しの際も、もちろん自身の能力・スキルに見合ったものを選ぶことが重要です。

希望する職種への転職やフリーランスとして独立するにはまだスキル不足だな、と感じている方は、プログラミングスクールなどでスキルを身につけて地方移住への環境を整えられると、より充実した生活が送れるかもしれません。

エンジニアルートでは、お一人お一人のキャリアプラン・スキルなどに合わせた案件探しからプロジェクトの終了まで、安定して稼働できるようサポートを行っております

地方でも業務が可能な案件を探しているフリーランスエンジニアの方は、ぜひ利用してみてくださいね。

まとめ

今回の記事では、地方を拠点に活動するエンジニア、地方エンジニアについて、都心部との案件の違いやその働き方、メリット・デメリットまで詳しくご紹介しました。

リモートワークなど、オンラインのシステムが充実している現代では、地方でもしっかりとスキルを身につけて独立することで案件数や給与などのデメリットをカバーすることができます。

しかし、目的なくやみくもに移住してしまえば、後悔することもあるでしょう。

地方生活に興味のあるエンジニアの方は、この記事を参考に、まずはライフプランやキャリアプランを考えて移住を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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