オープン系エンジニアとは?Web系・汎用系との違いや求められるスキルまで徹底解説!
システム開発には開発するものやその手法によって様々な種類があり、その中でもしばしば比較される「オープン系」「Web系」「汎用系」の大きく3つの種類があることはご存じでしょうか。
この中でも、「オープン系」のシステム開発に携わるエンジニアをオープン系エンジニアと呼びます。
今回はそんなオープン系エンジニアについて、そもそもオープン系とはどんなもので「Web系」「汎用系」とどう違うのかという概要や、オープン系エンジニアに求められるスキルまでご紹介していきます。
目次
オープン系エンジニアとは?
冒頭でもお話ししたように、オープン系エンジニアとはオープン系システム開発に携わるエンジニアを指します。
「オープン系システム」とは、オープンに様々な環境で設計開発が可能で、特定の技術などに依存しないシステム開発のことを指します。
パソコンを基軸として、仕様やソースコードが公開されているOSなどのデバイスや周辺機器、ソフトなどを組み合わせて開発することで、多様な選択ができるというものです。
主に給与管理や顧客管理などを行う業務系システムの開発が対象となっています。
オープン系エンジニアの年収と将来性
オープン系エンジニアの年収は、約300万〜600万円と言われており、スキルや経験によっても大きく差があることが分かります。
オープン系開発は業務システムに多く、IT業界のみならず様々な業界で需要があるため、将来性も期待できるでしょう。
特にセキュリティが重視される環境でのオープン系開発には高い需要があり、セキュリティに関して深い知識があるエンジニアは市場価値を高めることができますね。
オープン系システムのメリット
オープン系システム開発で得られるメリットには、次のようなものがあります。
・コストが削減できる ・ベンダーに依存しない |
特に大きなメリットは、パソコンを基軸としており汎用機が必要ないことや、ソフトや機器も既存のものを使用できることから、汎用系と比較してコストが削減できるということです。
また、特定のベンダーの製品に依存しないため、より活用しやすい他社製品が出た場合に切り替えが可能になりますね。
Web系・汎用系との違い
それでは、オープン系はWeb系・汎用系とはどのような違いがあるのでしょうか。
Web系システムとの違い
Web系では、インターネット接続を前提にWeb上にシステムを構築します。
例えばECサイトやSNSなど、普段わたしたちがブラウザなどでインターネット上で利用するサービスが対象となりますね。
オープン系システムとはインターネットを経由することが前提となっていることや、PHPやRubyなど高速処理が可能なプログラミング言語を用いることなどの違いがあります。
インターネット経由のため、テレワークでの開発が行いやすいのも特徴ですね。
汎用系システムとの違い
汎用系システムは、オープン系と対するシステムとしてクローズドと呼ばれることもあるなど、オープン系とは反対と言っても良いシステムです。
パソコンを基軸として様々な環境を用いるオープン系とは異なり、汎用機と呼ばれるコンピュータを基軸として開発を行います。
金融機関などの大規模なシステムで多く用いられていますが、一般企業ではコストや依存しないといったメリットからオープン系への移行が進んでいます。
オープン系エンジニアに求められるスキル
オープン系エンジニアは汎用系からの移行が進んでいることもあり、需要が期待できるエンジニアです。
では、オープン系エンジニアになりたいという場合にはどのようなスキルを身につければよいのでしょうか。
使用言語でのプログラミング
まずは、基本となるプログラミングスキルです。
オープン系エンジニアでは、次のような言語が多く用いられます。
- Java
- PHP
- Ruby
- JavaScript
- C++
- C#
- VB.net など
様々な環境で開発が行われる特性上、使用される言語も多いですね。
特に多いJavaやPHPはもちろんですが、開発するシステムによっても使用する言語が異なるため、できるだけ複数の言語を習得しておくことで、仕事の幅を広げることができるでしょう。
デバッグスキル
オープン系エンジニアは、単体テストに携わることも多くあります。
オープン系システムはコスト面をメリットとしているためデバッガーなどに委託はせずエンジニアがテストまでを担うことも多いため、デバッグを行えるよう、問題解決能力や忍耐力も求められるでしょう。
オープン系エンジニアにおすすめの資格
オープン系エンジニアに資格は必須ではありませんが、資格を取得しておくことで転職や案件獲得の際に有利になったり、学習のモチベーションになるといったメリットが得られます。
オープン系エンジニアに取得をおすすめする資格には、次のようなものがあります。
情報技術者試験
オープン系エンジニアをはじめ、エンジニア全般におすすめなのがIPA(情報処理推進機構)が運営する国家資格である情報技術者試験です。
IT全般の知識を問われるもので、特に応用レベルである応用情報技術者試験では、システム開発の設計からテストまで一連の流れを担えるエンジニアを想定したレベルとなっているため、合格することで設計から全工程を担当できるエンジニアであることが証明できるでしょう。
PHP技術者認定試験
オープン系エンジニアの開発に多く用いられるPHPのスキルを認定するのが、PHP技術者認定試験です。
初級試験から上級・準上級試験、認定ウィザードまで3つの試験区分がありますので、まずは基礎レベルとなる初級試験の合格を目指しましょう。
初級試験で経験年数1年程度、上級試験で経験年数5年以上が目安とされています。
Oracle認定Javaプログラマ
Oracle認定Javaプログラマ(Oracle Certified Java Programmer)は、こちらもオープン系エンジニアの開発に多く用いられるJavaのスキルを認定する資格です。
「Bronze」「Silver」「Gold」の3つの試験レベルがあり、中級レベルであるSilver以上では世界共通の資格となっているため、グローバルに活躍したい方にもおすすめですね。
データベーススペシャリスト試験
オープン系エンジニアでは、様々なデータベースを扱う場合もあります。
データベーススペシャリスト試験はIPAによる情報処理技術者試験の中でも最高レベルである「スキルレベル4」にあたる、非常に難易度の高い資格ですが、取得できればデータベースのスペシャリストとして、データベースを扱う職種では重宝されるでしょう。
経験を多く積み、データベース関連の仕事にさらに関わりたいという方におすすめです。
まとめ
今回の記事では、システム開発の種類のひとつであるオープン系システムに携わるエンジニア、オープン系エンジニアについて、その概要や汎用系・Web系との違い、また求められるスキルや資格まで詳しくご紹介しました。
オープン系システムは業務系に多く用いられており、エンジニアの需要も高くあります。
用いられる言語には習得しやすいものも多いため、複数の言語を習得し、スキルの高いオープン系エンジニアとして活躍を目指してみてはいかがでしょうか。