Webエンジニアがきついと言われる理由|就職・転職のポイントも
Webエンジニアの業務に興味を持ち就職・未経験からの転職を考えている方の中には、周りや経験者などから「Webエンジニアはきつい」という声を聞き、不安や疑問を持った方もいるのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、Webエンジニアの仕事がどうしてきついと言われてしまうのか、その理由やWebエンジニアの仕事の魅力、就職で気をつけるポイントなども合わせてご紹介したいと思います。
目次
1. そもそも「Webエンジニア」とは?
Webエンジニアとは、Webサイトやモバイルサイトなど、Web上で動作するアプリケーションやシステムなどのサービスを開発するエンジニアのことを呼びます。
Webエンジニアは担当する役割によって、「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」の大きく2つに分けられます。
まずフロントエンドエンジニア、ユーザーが直接見ている画面内の設計開発を行うエンジニアです。
対してバックエンドエンジニアは、ユーザーの目には入らないサーバーなど、インフラを含む中身を構築・運用を行う職種になります。
企業や人によっては両方の領域を担当するエンジニアもいたり、バックエンドエンジニアのみをWebエンジニアと呼んだりすることもありますが、基本的にはWeb上のシステム・アプリに携わるエンジニアを「Webエンジニア」と言います。
2. Webエンジニアの仕事がきついと言われる理由5つ
そんなWebエンジニアの仕事は、「きつい」と言われることが少なくありません。
きつい、辛いと言われるイメージが付いてしまったのは、どうしてなのでしょうか。
その理由を5つご紹介します。
2-1. 作業スピードが重要視される
まず、他のエンジニア職種と比較してスピードが重要視されることです。
Webエンジニアの開発は、「アジャイル開発」と呼ばれる手法で行われます。
アジャイル開発では全ての計画を立ててから開発に移る「ウォーターフォール開発」とは異なり、開発工程を分割し設計→開発→テストを繰り返して開発を行うため、顧客の要望に柔軟に対応できるというメリットがあります。
しかし、その分仕様変更も発生しやすいのでスケジュール管理が難しく、作業スピードも求められるため時間に追われやすくなってしまいます。
2-2. 業務の属人化が起こりやすい
2つ目は、業務が属人化しやすいことです。
Web開発の場ではエンジニアがそれぞれスキルをもとに担当を持って開発を進めるため、自分の担当領域の業務が他の人には分からない、できないということになってしまいがちです。
このような状況の背景には、人手不足の問題があります。
特にエンジニアの数が少ないベンチャー企業などではシステム全体を担当するなどといった場合もあり、トラブルの際に自分がいなければ対処できない、と休みが取りにくくなってしまったりということも起こり得ますね。
2-3. 激務・残業続きになりやすい
これは1つ目・2つ目の原因とも関わってきますが、顧客の無理な要望によって急な仕様変更が発生してしまうことや、突然のバグや不具合に対応しなければならないといったことが起こってしまい、スケジュール通りに業務が進まずに残業となってしまうことがあります。
3つ目は、激務や残業続きになりやすいということです。
特に納期前など繁忙期には残業が続いてしまうこともあるでしょう。
もちろん所属する企業にもよりますが、Webエンジニアは激務であるため「きつい」と言われてしまうのですね。
2-4. 技術変化が著しい
IT業界は技術の変化・進化が著しい分野です。
近年ではAIやAWSを利用した開発も行われていたり、Web開発で注目されている「React」「AngularJS」などといったフレームワークやライブラリも、数年前には使われていなかったものです。
技術の移り変わりが激しいため、情報収集や学習を怠るとエンジニアとして成長できず、仕事の幅も狭まっていってしまいます。
常に新たな技術を学び続けなければならず、業務時間外の時間をあてなければならないこともあるため「きつい」と感じる人も多いのでしょう。
2-5. 職場・業務内容によって収入の幅が広い
5つ目は、収入の幅が広いということです。
例えばベンチャー企業のWebエンジニアと上場企業のWebエンジニアでは年収に差があります。
また、Webエンジニアの中でもフロントエンドエンジニアの年収が約550万円から600万円ほどとされているのに対し、バックエンドエンジニアでは約600万円から800万円ほどと、業務内容によっても収入が違ってくる場合があります。
もちろんスキルや経験によって年収を上げることもできますが、同じWebエンジニアの仕事をしていても所属する企業や業務の内容によって収入に差が出るため別の企業のエンジニアや別の領域を担当するエンジニアと比較してしまい、モチベーションが低下してしまうということもあります。
3. Webエンジニアの魅力3つ
様々な理由から「きつい」と言われてしまうWebエンジニアの業務ですが、もちろん、それを覆すだけの魅力もあります。
「きつい」と言われるWebエンジニアに従事している人が感じる大きな魅力とは何なのでしょうか。
3-1. 将来性がある
まずは、その需要と将来性です。
IT化が進み世の中になくてはならないものとなっている今、エンジニアという職種の需要は高く、人材が不足していることが世界中で大きな問題となるほどです。
様々なWebシステム・アプリケーションが普及している現代では、それらを開発し、運用管理する立場であるWebエンジニアの需要ももちろん高く、将来性が高い職種であることが魅力のひとつです。
3-2. 柔軟性のある働き方ができる
また、働き方が自由で柔軟性があることも大きなメリットです。
近年ではコロナウイルスの流行によりリモートワークが急激に発達・普及しましたが、特にWebエンジニアの仕事は出社する必要がなくオンラインで行える業務が多いため、他の職種と比べても多様な働き方が可能です。
フリーランスで在宅勤務を行うWebエンジニアも多くいますし、需要が高いことから転職も比較的しやすいでしょう。
自由で柔軟性の高い働き方ができるのは良いポイントですね。
3-3. 幅広い業界・分野で活躍できる
先程も話したようにIT化が進む現代では、どんな業界・分野でもITの技術を利用して業務を行っています。
そのため、1度Webエンジニアとしてプログラミングのスキルや経験を積めば、幅広い分野で活躍することができます。
さらにプログラミングの言語や開発スキルは世界共通です。
海外でもエンジニアの人材は不足しているため国内外を問わず需要は高く、海外での活躍を目指す方、海外での仕事に興味がある方はスキルの高いWebエンジニアを目指し技術を身に着けていくのをおすすめします。
4. 【Webエンジニア】就職・転職時のポイント
残業の有無や業務形態など、「きつい」と感じるポイントがあるかどうかは企業によって様々です。
Webエンジニアとして就職を考えている方、現在の企業から転職しようと考えている方は、企業選びの際には例に上げたようないくつかのポイントを必ずチェックしておきましょう。
- 平均残業時間がどれくらいか
- 有給休暇の取得率
- 離職率
- 業務形態
→ 業務形態は自社開発か受託開発かの大きく2つに分けられます。形態によって残業時間や収入に大きく違いが出ます。
特に自分が重要視するポイントや転職のきっかけとなったポイントなどはしっかりと確認しておき、より働きやすい企業を選べると良いですね。
まとめ
今回の記事では、Webエンジニアに興味のある方に向けてWebエンジニアが「きつい」と言われやすい理由とそれを超えるWebエンジニアの魅力、就職の際に注意する点などをご紹介してきました。
「きつい」と聞いて不安を覚えた方、自分には無理かもしれないと思っていた方は、ぜひこの記事で理由と改善できるポイント、またWebエンジニア業務の大きな魅力について知り、就職や転職の際に参考にしてみてくださいね。