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出版業界でもエンジニアは活躍できる!出版DXの現状や活用事例もご紹介

国を挙げて推進されており、様々な業界で求められるDX。

業務効率化など課題解決のためにIT技術を用いるという取り組みは企業、ひいては各業界に役立っており、紙媒体が基本となっていた出版業界でも大きく広がっています。

今後もよりDXを推進したいと考えられている中で、需要が高まっているのがエンジニアの存在でしょう。

今回は、出版業界でIT技術の活用に欠かせないエンジニア職種について、出版業界でのDXの現状や活用されている事例などとともにご紹介していきます。

出版業界とは?

出版業界とは、雑誌や書籍など、出版物を企画・編集し、制作して販売を行う業界です。

例えば出版社や書店、また出版業界の特徴的な業態であり、書籍の流通を担う書籍取次などが該当しますね。

作家などのクリエイティブ職や編集者、校正、営業や書店員など様々な職種の人が活躍する出版業界ですが、特に近年では、ITエンジニアも出版業界での需要がある職種のひとつになります。

それでは、ITエンジニアの存在は、出版業界でどのような役割を担っているのでしょうか。

出版業界におけるDXの重要性と現状

デジタル技術の活用により業務改善や新たなビジネス価値を生み出すDXは、国によって推進されており、各業界で様々なデジタル技術の導入が進んでいます。

出版業界でも電子書籍の普及をはじめ様々な業務のデジタル化が進んでいるなど、各企業で出版DXが注目を集めているでしょう。

しかし、これまで紙媒体での業務を中心としていた出版業界、特に規模の小さい出版企業では、DX化が遅れているのも事実です。

業務効率化やコスト削減、売上増加のためにデジタル技術はもはや欠かせないものとなっているため、出版業界でも大手の出版社による牽引によって今後はさらにDXが進められていくことが考えられるでしょう。

出版業界のIT活用事例

それでは、出版業界での実際のIT活用の事例をいくつかご紹介します。

電子書籍の普及

まずは、代表的なデジタル化のひとつである電子書籍の普及です。

紙媒体の書籍販売に陰りが見え始めていた出版業界ですが、電子書籍の広がりにより新規ユーザーの開拓・定着につなげることができ、電子書籍での売上を伸ばしている企業も多くあります。

今後も出版の中心となる技術と言えるでしょう。

編集業務などのデジタル化・ペーパーレス化

編集や校正など、これまでアナログで行われていた編集業務をタブレット端末やPCなどを用いてデジタル化することで、業務効率を高めることが可能です。

さらに、デジタルデータによりオンライン上でやり取りを行うことができるため、在宅勤務の選択肢など、多様な働き方にも対応できるでしょう。

稟議書や契約書などもペーパーレス化することでスピーディなやり取りが期待できるほか、紙の費用・印刷コストを抑えることができるため、長期的に見てもコストの削減につながります。

AIによる分析

AI(人工知能)を活用した分析を、販売管理などに役立てている企業もあるでしょう。

AIシステムにより流通の傾向や顧客行動の分析などを行い、出版を最適化することで、返本などの大きな損失を抑えたりすることが可能になります。

分析結果を、マーケティングや新たな企画などに活かすこともできるでしょう。

社内SNSの活用

業務効率化につながる出版DX例のひとつに、社内SNSの活用があります。

社内SNSを活用することで、必要な連絡を迅速に周知したり、各工程のチェックを行いSNS上で確認したりなど、業務効率化が期待できます。

社員同士のコミュニケーションの活発化にもつなげることができ、より知識や情報の共有も行いやすくなります。

出版業界で活躍できるエンジニア職

デジタル技術を活用する上で、なくてはならない存在なのがエンジニアです。

出版業界で特に活躍できるエンジニア職種としては、次のようなものが挙げられます。

  • システムエンジニア
  • 社内SE
  • AIエンジニア
  • アプリケーションエンジニア

それぞれ詳しく見ていきましょう。

システムエンジニア

まずは、各システムの設計開発・保守などを行うシステムエンジニアです。

編集などのデジタル化に用いられるシステムや、各種契約書などをペーパーレスに管理するためのシステムなど、様々なシステムを活用するためには、業務システムの開発を担うシステムエンジニアが必要になります。

社内SE

続いては、社内SEと呼ばれる職種です。

社内SEとは、システムの企画開発などに携わるエンジニアの中でも、企業に所属して自社システムの導入やネットワークの構築、セキュリティなど、自社のIT業務を一手に引き受けるエンジニアのことを指します。

社員からのITや機器に関する様々な問い合わせへの対応トラブル対応なども行う「ITの何でも屋」とも言える役割ですね。

社内にはIT知識のない人材も多いため、スムーズなDXのためには重要な職種のひとつです。

社内SEについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧下さい。

(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/17610/

AIエンジニア

AIエンジニアは、AIを活用したシステム構築やデータ分析などを行うエンジニアです。

AIやビックデータを活用し、顧客のニーズや実際の販売状況などを分析することで、在庫の管理やマーケティングに役立てることができます。

AIエンジニアについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧下さい。

(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/10407/

アプリケーションエンジニア

企業内でのコミュニケーションの統一のために用いられるチャットアプリケーションなど、業務用の様々なアプリの開発・導入のために欠かせないのが、アプリケーションエンジニアです。

アプリケーションには、Web上で用いるWebアプリケーションなど、デバイスごとに種類があります。

特に、Android・iOSといったモバイル用のアプリケーションの開発経験がある方は、経験を活かすことができるでしょう。

アプリケーションエンジニアについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧下さい。

(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/14115/

まとめ

今回の記事では、出版業界の業務効率化に欠かせない出版DXの重要性と現状、また出版業界で活躍が期待できるエンジニア職について、詳しくご紹介しました。

電子書籍をはじめ出版業界ではDXやデジタル技術を活用した業務改善に注目が集まっていますが、紙でのやり取りを基本としていた業界であることもあり、まだまだDXが広がっていないという現状もあります。

今後、さらにDXは広く推進されていくことが予測でき、エンジニアの需要もそれに伴って増加していくでしょう。

出版業界に興味があるというエンジニアの方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。