AIエンジニアは、AIを活用したデータ解析やシステム開発などを担当するエンジニアです。担当する業務によっては、機械学習エンジニアやデータサイエンティストと呼ばれることもあります。
そんなAIエンジニアを目指している方は、実際のAIエンジニアがどのくらいの年収なのか気になるでしょう。
そこで今回は、AIエンジニアの平均年収や収入アップを目指す方法などを詳しくご紹介します。
AIエンジニアを目指している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
AIエンジニアとは
まずは、AIエンジニアについてご紹介します。
AIエンジニアは、人工知能であるAIを使ったデータ解析やシステム開発、学習モデル、アルゴリズム開発などを行うエンジニア職です。
具体的には、開発目標や開発計画の策定、要件定義などを指します。
開発では、その場面で最適なアルゴリズムを検討して実装させ、チューニングしていきます。
そして、効率の良い学習のために、膨大なデータを投入し、診断や判定を行ってその精度を上げていくのです。
また、AIエンジニアとして担当する業務や仕事内容は、勤務する就職先によって異なるので注意が必要です。
そんなAIエンジニアは、機械学習やデータサイエンスを活用して仕事をする場合、以下のような職種で呼ばれることがあります。
- データアナリスト
- インフラエンジニア
- 機械学習エンジニア
- データサイエンティスト
AIエンジニアの平均年収

次に、AIエンジニアの気になる平均年収を見ていきましょう。
厚生労働省が令和3年に発表した賃金構造基本統計調査によると、AIエンジニアの平均年収や月額給与、年間賞与などのデータは以下のようになっています。
- 平均年齢:37歳
- 勤続年数:10.5年
- 労働時間(月):167時間
- 超過労働(月):13時間
- 月額給与:353,300円
- 年間賞与:990,100円
- 平均年収:5,229,700円
また、求人サービス各社の統計データによると、AIエンジニアの平均年収は5,101,494円となり、時給にすると1,788円、月給は361,194円となります。
ちなみに、フリーランスとして働くAIエンジニアの場合、スキルや経験によって個人差がありますが、高年収の方は966万円ほどです。人によっては、企業で勤務する従業員よりも年収が高くなることもあるので、実務経験やスキルがある方はフリーランスとして働くこともおすすめです。
AIエンジニアの年収が高い理由
では、どうしてAIエンジニアの年収は高いのでしょうか。
今まで日本は、海外と比較するとAIエンジニアの待遇が劣る傾向にありました。ですが、最近では日本の企業でもAIエンジニアを重要視する動きが強くなり、徐々にAIエンジニアの労働環境や給料がより良いものとなっています。
また、年収1,000万円を超えるAIエンジニアも珍しくありません。
それでは、AIエンジニアの年収が高い理由をご紹介します。
AIエンジニアの数が少ないから
経済産業省が2019年の3月に発表したIT人材需要に関する調査によると、AI需要の伸びが平均だった場合、2030年のAI人材の需要ギャップは、3.4万人から、12.4万人~14.5万人になると予想できます。
このように、AIエンジニアの数は需要に対して非常に少ない傾向があり、今後も人材不足による高年収が続く可能性があります。
高いスキルが求められるから

AIエンジニアは、ITエンジニアの中でも専門性の高いスキルが求められるでしょう。
そのため、大学の学士課程だけではなく、大学院での修士・博士課程を履修した人が、AIエンジニアとして専門的な知識を実践に活かすケースが多くみられます。
また、AIエンジニアはデータの加工から解析、機械学習への活用、プログラミングに関連する知識のみならず、幅広い知識を組み合わせて利用するスキルも必要となります。
実務経験が重要視されるから
AIエンジニアとして採用される場合は、何よりも実務経験が重要視されます。実績を積んだ人ほど就職活動で有利に働き、高年収が期待できるでしょう。
特に、転職活動の際は即戦力が求められるのです。
また、実務経験があり、スキルも持ち合わせていれば、企業からの評価が高まり、年収に反映される可能性があります。
AIエンジニアが収入アップを目指すには
最後に、AIエンジニアがさらなる収入アップを目指すには、どのようにすればよいのかをご紹介します。
AIエンジニアとして活躍し、高収入を目指したい方は参考にしてください。
スキルアップを目指す

AIエンジニアは専門的な知識を持つ技術職であるため、AIに関わるスキルや技術が必要となります。
これまでの開発実績は、AIエンジニアとしての本人の市場価値に影響を与えるので、まずはAIエンジニアとして実務経験を積んで、より豊富な開発実績を積んでいくことが大切です。
特に、ニッチな分野で開発実績を積んでおけば、ほかのエンジニアとの差別化を図れるでしょう。
また、AIエンジニアはマネジメントスキルも強い武器になるので、早いうちからマネジメント経験やリーダー経験などを養っておくことをおすすめします。そうすることで、より対外的な評価を高めることができ、さらなる収入アップが期待できます。
海外も視野に入れる
海外企業でのAIエンジニアの給料水準は、日本に比べて格段と高くなるので、大幅な収入アップを目指すには、海外企業に転職するというのも一つの手です。
ですが、海外企業では世界中から高度なスキルを持った優秀なAIエンジニアが集まってくるので、それなりの経験やスキルが求められ、なおかつ語学力も必要となります。
また、海外企業は国内の企業と比べてハードルが高くなるので、十分な準備が必要となるでしょう。
フリーランスのAIエンジニアを目指す
AIエンジニアとして高収入を目指すためには、フリーランスとして働くことも視野に入れてみましょう。
フリーランスとして働くには即戦力であることが期待されるので、スキルや経験のないAIエンジニアがフリーランスになるのは困難ですが、経験者にはおすすめの働き方です。
未経験からフリーランスAIエンジニアを目指す場合は、まずは企業に勤め、AIエンジニアとしての実務や経験を積むことが大切です。
また、AIエンジニアとして就職した際は、以下のようなスキルを磨く必要があります。
- データ解析のスキル
- AI技術を活用した開発スキル
こういったデータ解析スキルやAI技術を活用した開発スキルなどをしっかり磨いた後、キャリアアップを目的とし、ほかの企業へ転職したり、フリーランスAIエンジニアとしてプロジェクトに参画したりする道もあります。
まとめ
AIエンジニアの基本情報や平均年収、平均年収が高い理由などはしっかり理解できましたか?
現在、AIエンジニアは高い需要に比べて人材不足であり、企業では人材確保に苦しんでいる傾向があります。
高度なスキルを持ったAIエンジニアの育成にはある程度の時間が必要なので、当面はAIエンジニアの年収は高いことが予想されます。
しかし、AIの技術は日々急速に進化しており、AIエンジニアは深い知識と実務における確かなスキルアップが求められるので、絶え間ない努力が必要となるでしょう。
そのため、AIエンジニアとして活躍し続けるには、今の自分に足りないものは何かをよく理解し、日々学習していく姿勢が大切です。
ぜひ、需要の高いAIエンジニアを目指し、スキルや経験をしっかり身に付けてくださいね。