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エンジニアは食品業界でも活躍できる?食品エンジニアについてもご紹介

様々な業界・分野でデジタル技術による業務革新が進められており、エンジニアの需要も増加している現代。

食品メーカーにおいてもAI技術などによるDXが推進されているため、システムエンジニアやAIエンジニアなど、エンジニアの活躍が見られます。

そこで今回は、食品業界で活躍するエンジニアの役割や、食品業界のエンジニアについて調べると耳にすることがある「食品エンジニア」と呼ばれる職種についてもご紹介していきます。

食品メーカーってどんな業界?

食品メーカーとは、食品の開発や製造、流通販売を行っている企業のことを指します。

第一次産業・商社から原材料を仕入れ、それらを加工することで食品を開発・製造し、小売店や卸売業者を通じて我々消費者に加工食品や調味料、飲料といった食品を届けています。

食品メーカーは、大まかに以下の7つに分類されます。

  • 調味料メーカー
  • 乳製品メーカー
  • 酒類・飲料メーカー
  • 即座麺メーカー
  • 冷凍食品メーカー
  • 菓子メーカー
  • 食肉・水産加工食品メーカー
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食品業界の課題解決にDXが重要!

そんな食品業界では、近年、業界が抱える様々な課題の解決のために、デジタル技術を活用するDXが推進されています

ここでは食品業界における主な課題とともに、DXによってそれがどのように解決の方向へと向かっているのか、その技術の活用例をご紹介します。

人手不足

まずは、慢性的な人手不足です。

少子高齢化による労働人口の減少により、あらゆる業界で人手不足が問題となっていますが、食品業界も例外ではありません。

さらに、円安や原材料の高騰が経営にも大きな影響を与えており、従業員の給与面への還元も難しくなっていることから、条件の良い企業に人材が集中してしまうことで、特に中小企業において人手不足は問題となっているでしょう。

そこで行われているのが、在庫管理のシステム化や単純作業へのロボット導入です。

これにより、従業員の負担軽減・作業の効率化が可能になり、人手不足の解消につながるでしょう。

フードロス

フードロスの深刻化も、食品業界の大きな課題のひとつです。

フードロスは廃棄による環境面への影響などから社会的にも課題とされていますが、食品業界ではそういった面だけでなく、経済的な損失を招く要因の一つになります。

食品業界では小売業者への販売時に破損や規格外品による欠品が起きた場合、そのペナルティを製造側が負担することになります。

また、賞味・消費期限もあり販売可能期間も短いため、欠品を避けるために過剰に生産を行ってしまう傾向にあり、その後に廃棄が発生してしまうと、生産時のコストが無駄になるだけでなく、廃棄時のコストもかかることになるでしょう。

しかし、AIによる需要の予測・システムでの在庫管理が可能になれば、無駄なく生産・販売の計画を立てられるようになり、フードロスの削減にもつながります。

品質管理・サプライチェーンマネジメント

サプライチェーンとは、原材料調達から消費者に販売されるまでの一連の流れを指しています。

食品には前述のように賞味・消費期限があるため、ロスを出さず、なおかつ安全な品質を十分に管理するために、サプライチェーンマネジメントの徹底が欠かせません。

食品の流通には複数の企業が関わるため、自社だけでなくサプライチェーンに関わる会社すべてで取り組む必要がありますが、これらもDXによりビッグデータやAIを活用することで、各工程を最適化することができるでしょう。

また、AIやロボットの導入による工場の「スマートファクトリー化」も推進されており、人的ミスを減らすことでデジタル技術は品質維持にも役立っています。

実際のDX事例

例として、食品業界で実際にどのようにDXが活用されているのか、実際の事例を見てみましょう。

インスタントラーメンなどを中心に様々な食品を製造する大手食品メーカーN社では、スマートファクトリー化に力を入れており、2018年にはロボットが生産活動を行い生産ラインに人が立ち入らない、完全無人のスマートファクトリーを設立しています。

こちらの工場では集中管理室での一貫管理が可能で、工場内に設置された膨大なカメラから送られる映像とデータを随時チェックし、製造過程を厳しく管理しています。

各設備や温度、水、電気など、工場内のすべてを監視し品質を管理しながら、年間10億食ほどの生産を行っているという、デジタル技術を最大限に活用した食品工場になっていますね。

食品業界で活躍できるエンジニア職

ご紹介したように食品業界でもデジタル技術は広く活用されており、業務を最適化するためにはなくてはならないものになっています。

そのため、多くのエンジニア職が活躍することができるでしょう。

本章では、食品業界で活躍できる主なエンジニアについてご紹介します。

システムエンジニア

まずは、システムの設計から開発、運用保守までを担うシステムエンジニアです。

在庫管理や食品の流通に関わるシステムなど、食品の製造から市場への流通までの流れの中で、食品業界では様々なITシステムが活用されています。

これらのITシステムの設計・開発はもちろん、既存のシステムに問題が発生した場合の改修・メンテナンスやアップデートなど、保守業務にもシステムエンジニアの需要があるでしょう。

AI・ロボットエンジニア

続いては、AI・ロボットエンジニアです。

AI・ロボットエンジニアは、その名の通りAI(人工知能)を利用したシステムの開発や、ロボットの設計・開発やメンテナンスに携わるエンジニアです。

スマートファクトリー化では食品製造ロボットや需要予測などを行うAIが活用されており、AI・ロボットエンジニアも現在の食品業界では高い需要がありますね。

特に食品工場でのロボット導入にはコスト削減や人材不足の解決、作業の効率化・人的ミスの減少など大きなメリットがあり、食品業界のDXには欠かせない存在です。

AIエンジニアについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧下さい。

(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/10407/

社内SE

社内SEとは、各企業に所属し、社内で業務システムの運用・管理や開発の提案、またITに関するヘルプデスク的業務を行うエンジニアです。

各メーカーなど食品業界でも、製造・流通に関わるシステムだけでなく、社内のインフラや経理などのシステムといった業務システムは活用されているでしょう。

そういったシステムやIT機器の管理・運用を担う職種、また機器の不具合などITに関する社内からの問い合わせに応える存在として、社内SEも食品業界で活躍できるエンジニア職種のひとつです。

社内SEについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧下さい。

(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/17610/

食品エンジニアとは?

食品業界には、実は「食品エンジニア」と呼ばれる役割が存在します。

食品エンジニアの役割としては、以下のようなものが挙げられます。

  • レシピ考案・成分調整など、新商品の開発
  • 品質・衛生の管理
  • 原材料の管理

業務の内容・範囲は企業やその企業の規模によっても異なりますが、食品の研究開発、また

品質管理など、システムの開発・保守を担うシステムエンジニアのように、食品の生産の上で欠かせない技術職のひとつと言えるでしょう。

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まとめ

今回の記事では、食品メーカーをはじめ、食品業界で広く活躍するエンジニアについてご紹介しました。

食品業界では様々な課題の解決のためにDXが推進されています。

業務効率化のためシステムやロボットの導入が進められており、エンジニアの需要も高まっているでしょう。

食品業界に携わる仕事がしてみたいという方は、AI分野やロボット分野のスキルを学び、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。