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C言語を活かせる仕事内容とは?習得のメリットや学習方法も

現在まで高い需要がありながら、歴史の古い言語のひとつであるC言語。

C言語のスキルを仕事に活用しているというエンジニアの方も多くいるかと思いますが、中には今後習得したいと考えている、学習中で今後仕事に活かしたい……などといった方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、C言語を活かせる仕事について、その仕事の内容や習得のメリット、習得する場合の学習方法など、様々な面からご紹介していきたいと思います。

C言語とは?

C言語とは、1972年に開発された歴史ある言語のひとつです。

古くからある言語ながら現在も様々なシステムで使用されており、他のいくつかの言語の元にもなっています。

プログラムをコンピュータが理解できる形に翻訳してくれるため言語の変換の手間がかからないというコンパイル式の言語であるため、処理速度が速いというのが大きな特徴ですね。

C言語は言語を学ぶ上でも登竜門的な存在とされており、C言語を学ぶことでプログラミングの基礎から応用まで幅広く習得できるとして、多くの人がはじめに学ぶ言語として選ぶことも多いでしょう。

派生言語であるC++などとの違いを知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/8469/)

C言語を習得するメリット

C言語を習得することで、次のような様々なメリットを得ることができます。

◯コンピュータ知識が深まる

前述したように様々なプログラミング言語や、OSなどのもとにもなっているC言語は、ハードウェアのメモリなどの操作も可能であるためハードウェアに組み込まれるシステムの開発でも使用されています。

そのため、C言語を学ぶことでコンピューターに関しての仕組みや知識を深めることもできるでしょう。

◯汎用性が高く仕事の幅が広がる

後の章でもどのような業務に用いられているかは詳しくご紹介しますが、C言語は汎用性の高さも魅力です。

C言語を習得することで、仕事の幅を広げることができるでしょう。

◯他の言語でも応用がききやすくなる

C言語を習得することで、C言語を元にした言語をはじめ、他の言語への理解もさらに深めることができます。

実際に開発に他の言語を用いた際でも、C言語のスキルが応用できるでしょう。

C言語にはデメリットも

C言語には、デメリットとされる懸念点も。

その点が、以下の2つです。

◯学習コストが高い

まず、登竜門とも言われるような言語ではありますが、学習に対してのコストは高く、初心者の習得は比較的難易度が高いでしょう。

記述が複雑で理解しにくく、またポインタなどといった概念も理解しなければならないため、途中で挫折してしまうという方も一定数いるかもしれません。

◯チーム開発には不向きである

C言語は大規模なプログラムを分割できるオブジェクト指向ではないため、大規模なプログラムや多人数での開発にはあまり向いているとは言えません。

C言語を活かせる仕事内容

汎用性の高いC言語は、様々な仕事で活かすことができます。

C言語を活かせる、主な仕事内容をご紹介します。

組み込みソフト・制御系の開発

まずは、様々な家電や電子機器に組み込まれる組込みシステム・制御系のプログラムです。

例えばエアコンの温度調整システムなど、こういった制御プログラムを開発する際にもC言語が使われます。

C言語の他に、C++なども用いられますね。

ロボット開発

C言語は、ロボットの開発でも活かされます。

特に産業や教育で使われるロボットで重宝されており、製造ラインで活用されるロボットや子供向けのプログラミング学習用ロボットなどの開発に携わることもあるでしょう。

OS・ソフトウェア開発

C言語では、OS開発も可能です。

また、OSだけでなく基幹となるソフトウェアからパソコン内蔵のソフトウェアからインストールして使用できるパッケージソフトまで、ソフトウェアの開発にも多く活用されています。

例えば、パソコンのメモ帳ソフトなどもC言語で作られていますね。

ゲーム開発

効率よく開発が可能なライブラリ・フレームワークを活用したり、その他の言語を併用することで、ゲーム開発も可能です。

パソコン用ゲームやコンシューマーはもちろん、近年需要の高いオンラインゲーム・スマートフォン向けゲームにおいてもC言語が用いられることもあるでしょう。

特に、より高速な処理が求められるケースではC言語が重宝されます。

4. C言語の需要・将来性

C言語は歴史の古い言語であり、例えばC++など機能追加された後発の言語なども出ていますが、現在でも積極的に使われる理由のある、需要の高い言語のひとつです。

特に、近年ではIoTの広がりにより組み込み系システムの需要が高くあり、今後も組み込み系で主要言語のひとつとなっているC言語は需要増加が考えられます。

また、データの高速処理が得意なこともあり、AI分野でも需要があるでしょう。

こういった現状からも、C言語の将来性は高いと考えられます。

C言語の学習方法

将来性も高く、汎用性があるC言語。

よりエンジニアとしてスキルを高めるためにも習得したいという方もいるのではないでしょうか。

そこで、ここではC言語を効率的に学ぶための学習方法をご紹介します。

主な学習方法としては、

  • 独学で参考書などを用いる
  • Web上の学習サイトなどを利用する
  • プログラミングスクールに通う

といった3つが挙げられます。

C言語には、関連の書籍やWebサイト、解説ページなども非常に多くあります

そのため、独学でも十分に学習しやすいでしょう。

しかし、独学の難しい所として、疑問点があった場合に解消しにくいというところもあります。

多少お金がかかってもより効率よく学びたい、1人だとモチベーションを保ちにくいという方は、プログラミングスクールに通うのもおすすめです。

プログラミングスクールではカリキュラムに沿って効率よく学習を進められますし、分からないことがあればその場で解決することが可能になります。

C言語の関連資格

学習目標としても、習得後の転職などに役立てるためにも、資格取得はおすすめです。

C言語の関連資格としては、株式会社サーティファイが運営する「C言語プログラミング能力認定試験」があります。

これはC言語でのプログラミングスキル・知識を求められるもので、1級から3級まで3つの難易度があります。

1級では実際にプログラムの作成を行う実技試験などもあり、実務レベルのスキルが求められますが、3級は基礎レベルとなっており、初心者でも挑戦しやすくなっています

試験があると学習のモチベーションも保ちやすいというメリットもあるため、自身のレベルに合わせて取得を目指してみるのもおすすめですね。

まとめ

今回の記事では、歴史ある言語・C言語について、そのスキルを活かせる仕事や将来性、学習方法まで詳しくご紹介しました。

C言語は古くから現代にいたるまで第一線で活躍しているプログラミング言語で、近年でもIoT・組み込みシステムやAI分野での需要も高いなど、仕事にもどんどん活かすことのできる職種です。

気になる方は、ぜひ一度習得を目指してみてはいかがでしょうか。