AIエンジニアはなくなるって本当?不要と言われる理由や将来性について解説

急速に発展・普及しているAI技術。
エンジニアの方の中にも実際に業務でAIに携わっていたり、AIエンジニアとして活躍する方もいるでしょう。
しかし、AIエンジニアについて調べると、「AIエンジニアはなくなる」「オワコン」といったような言葉を目にすることもあります。
AIエンジニアは、一体なぜそう言われているのでしょうか。
そこで今回は、AIエンジニアがなくなると言われている理由と実際の需要・将来性について、詳しく解説していきます。
目次
そもそもAIエンジニアとは?

AIエンジニアとは、その名の通りAI(人工知能)を活用したシステム開発やデータ解析などを行うエンジニア職種です。
AIを用いたシステムの設計・開発や運用保守。AIへの機械学習・ディープラーニング、またAIを用いたデータの分析などが主な業務となります。
データ分析などの業務は、データサイエンティスト、データアナリストなど、専門職種の人とともに作業を行うこともあるでしょう。
AIエンジニアの仕事内容などについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/10407/)
AIエンジニアはなくなる?不要と言われる理由
そんなAIエンジニアは、冒頭でもご紹介したように「なくなる」「オワコン」などと言われてしまうことも。
なぜAIエンジニアはなくなると言われてしまうのか、その主な理由は以下の2点です。
AIに仕事が奪われると考えられている
大きな理由は、AI技術が進歩を続けているがゆえに、AIエンジニアの業務も代替できるようになるのではないか、という懸念です。
例えばプログラミングやパラメータ調整といった単純作業は、AIによって自動化できる可能性があるでしょう。
しかし、逆に言えば、さらにAIが進化し、導入が進むことで需要が増加し、新たなスキルや知識を求められる可能性もあります。
特に創造性を必要とする業務はAIで代替しにくいため。まだまだ人間が携わる必要があるでしょう。
市場環境が変化するリスクがある
AI技術は近年急速に発達している技術であり、それによって市場も非常にダイナミックに変動しています。
急速な変化と進歩に対応できるよう新たな技術に適応が必要であるなど高いスキルが求められることもありますし、そもそも現在のAIブーム自体が続くかどうかも定かではありません。
新技術が新たなトレンドとなり、AI需要が減少することも考えられるという点で、「AIエンジニアもなくなる可能性がある」と考えられてしまうのでしょう。
AIエンジニアの需要と将来性

ご紹介したような理由から「なくなる」と言われるなど将来的な需要を不安視されるAIエンジニアですが、AI技術は多くの業界で現在も高い需要があり、今後もさらに多様な分野でAI技術が活用されることが考えられます。
それに伴って、AIエンジニアの需要も高まることが予測できるため、すぐになくなるということは考えにくいでしょう。
特に高度なAIスキルを持つエンジニアは、国際的にも非常に需要があります。
さらに、AIエンジニアには多様なスキルが求められ、そのスキルセットが活用できるのはAI分野だけではありません。
技術的スキルはもちろん、論理的思考力や問題解決能力などのスキルも先端分野をはじめ多くの分野で活かすことができるため、身に着けておいても損はないでしょう。
AIエンジニアになるために必要なスキル
今後も需要増が考えられる将来性のある職種であることを知り、よりAIエンジニアに興味がわいた、目指してみたいという方もいるのではないでしょうか。
AIエンジニアになるためには、次のような様々なスキルが必要になります。
プログラミング言語
まずは、AIシステムの開発に求められるプログラミングのスキルです。
主に求められるのは、ライブラリが豊富で機械学習分野に活用できるPythonや、アプリケーション開発、性能の最適化などに活用できるJava・C++などのプログラミング言語ですね。
数学・統計学の知識
機械学習・データ分析などの分野では、統計学や確率論・線形代数・微分積分などといった数学の基礎知識も求められます。
数学的知識を身に着けると、AIの仕組みから理解することもしやすくなりますね。
また、AIを利用したデータ分析では様々な手法があるため、データ分析手法に関しても知識を身に着けておくのがおすすめです。
データベース・クラウド関連のスキル
機械学習・ディープラーニングでは、膨大なデータを取り扱うことになります。
ビックデータを活用するためには、データベースの管理やデータベース言語SQLの知識なども重要になるでしょう。
また、近年ではクラウド環境でのインフラも普及しているため、クラウド関連スキルもあわせて学んでおきたいスキルのひとつですね。
AIエンジニアにおすすめの資格

AIエンジニアとしてより需要を高める方法のひとつとして、スキルアップや、身に着けたスキルの証明に役立つ資格の取得があります。
AIエンジニアに取得をおすすめできる資格としては、以下のようなものがあります。
◯G検定
G検定は、JDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)が主催するディープラーニングに関する知識とその活用のスキルを求められる資格です。
機械学習・ディープラーニングや、AIの歴史、法律・倫理に関してなど幅広い知識が求められます。
◯E資格
JDLA主催で、G検定の上位資格にあたるのがこのE資格です。
こちらは、「AIエンジニアとしてディープラーニングを実装できるスキル」を証明できる資格で、AIエンジニアとして働く方やキャリアアップを目指す方には特におすすめです。
こちらは事前に認定プログラムを受講することが必須となっており、難易度も比較的高いとされています。
◯統計検定
基礎から応用まで、統計学の知識を証明できるのがこの統計検定です。
データ分析の基本から確率論、推計統計学など、統計学に関する様々な概念や手法の知識を求められます。
データサイエンス分野・機械学習分野では特に重要な資格ですね。
また、資格取得の際には、専門性を意識することもおすすめします。
例えば、機械学習分野の専門性を高めたい場合にはE資格、データ分析分野の専門性を高めたい場合には統計検定やデータサイエンティスト向けの検定、などといったように、キャリアアップに役立てられるよう、自身の得意分野や需要の高い分野などで専門性を高めることを考えて資格取得を目指すと良いでしょう。
まとめ
今回の記事では、「なくなる」などと言われることがあるAIエンジニアについて、将来を不安視される理由と実際の需要・将来性、また求められるスキルや資格について詳しくご紹介しました。
単純な作業はAIに代替されることもあるかもしれませんが、AIエンジニアはAIの進歩や普及とともに欠かせない存在でもあり、特に創造性を要する作業では、AIエンジニアの需要がなくなるということは当分考えにくいでしょう。
AIエンジニアのスキルは他の職種などでも活用できるため、興味のある方はぜひスキルを身に着けてみてくださいね。