Python案件の業務内容と単価相場|必要なスキル・将来性も

データ分析や機械学習などの先端分野において近年人気の高いPythonは、エンジニアの方にとっても注目度の高い言語となっているのではないでしょうか。
既にフリーランスで活躍するエンジニアやフリーランスエンジニアを目指す方の中にも、Python案件に興味があるという方が多くいらっしゃると思います。
今回はそんなPythonを扱う案件について、その内容や単価など気になる情報をご紹介していきます。
目次
「Python」とは?

1991年の公開から、特に近年、その知名度と人気を高めているプログラミング言語が「Python」です。
Pythonの特徴としては、シンプルなコードとオープンソースであること、またインタプリタ言語と呼ばれる人の書いたプログラムを機械語に変換しながらプログラムを実行する言語であることがあります。
そして、近年知名度を上げている理由のひとつが計算処理やデータの収集・分析に適していることです。
豊富なライブラリやフレームワークを持ち、AI(人工知能)の開発やデータ分析などの先端分野に強いために、需要が高まっているのですね。
Python案件の主な種類・業務内容
では、そんなPythonのフリーランス案件には、どのような内容のものがあるのでしょうか。
Python案件の種類の中で、主となる5つをご紹介します。
ゲーム開発
まずはゲーム開発案件です。
Pythonでのゲーム開発案件の内容としては、スマートフォンやタブレット向けのソーシャルゲーム開発が多くなります。
大手の企業からの案件もありますが、基本的には制作会社をクライアントとした下請けの案件の方が多くなりますね。
開発業務はもちろんですが、既存の機能の追加や改修などの保守運用案件や、Pythonが得意とするデータ分析を活かしたユーザー調査などもあるでしょう。
そのため、ゲーム開発のためのフレームワークスキルだけでなくデータ分析のスキルなどが求められることもあります。
Webシステム・アプリケーション開発
Pythonの案件の中でも特に多いのが、Webシステムやアプリケーションの開発案件です。
設計からコーディングなど実際の開発業務、テストまで様々な案件があります。
システム開発ではフロントエンドの処理ではなく、主に内部処理部分の開発を担当することになりますね。
これらの開発に利用されるフレームワークも多くあるので、使いこなせるスキルを身に着けておくと良いでしょう。
AI・機械学習
Pythonを利用できる分野として注目されている、AIや機械学習の関連案件も多くあるでしょう。
充実したフレームワークやライブラリを活用した音声認識や画像認識、事前言語処理といった様々な案件があります。
実際の業務内容としては、AI開発のマネジメントや生産最適化のためのアルゴリズムの開発から実装などを請け負うことになりますね。
スクレイピング
「スクレイピング」とはそもそも、インターネット上のWebページの情報を自動的に集める技術のことを指します。
Pythonでは収集作業を自動化することができるため、こういったスクレイピング案件も見受けられます。
データ分析
前述したように様々なフレームワークやライブラリを持つPythonは、大量のデータの高速な処理分析も得意としています。
この分析能力から、データの収集から処理、さらに得たデータをモデル化して事業に活かすといったデータ分析の案件も多くありますね。
その需要は幅広く、ITやWeb関連の企業はもちろん金融機関や製造業、医療分野まで様々な業界からの案件が存在します。
フリーランス向けPython案件の単価・報酬目安

Python案件の単価は、約60万〜80万円程度が相場となっています。
実際に「エンジニアルート」に掲載されている案件を見ても60万円から70万円の案件が多くなっていますね。
しかし上の単価はあくまで平均の値であり、案件で求められるスキルや経験年数によっても変わってきます。
案件によっては、個人のスキルや経験から単価を決定する場合もあるでしょう。
そのため、中には90万円を超える高単価の案件も存在します。
高単価の案件では先端分野などでの高いスキルを求められることになるため、高収入を目指したい方は経験を積むことから始めましょう。
Python案件の受注に求められるスキル
フリーランスエンジニアとしてPythonの案件を受注するためには、様々なスキルが求められます。
あらゆる言語を扱うスキル
まずは、Pythonはもちろんそれ以外にもあらゆる言語を扱うスキルです。
特にPython案件の中で多くあるWebシステムやアプリケーションの開発には、JavaやJavaScriptといった他言語も多く使われています。
これらは需要の高い言語であるため、Pythonと合わせて習得すれば幅広い案件を受注できるでしょう。
また、Pythonは内部の処理部分であるサーバーエンドで多く用いられますが、Webアプリケーション開発には基礎知識としてユーザーの目に触れるフロントエンドの知識もあった方が良いですね。
ライブラリ・フレームワークを扱うスキル
Pythonには、開発を効率的に進めるための多くのライブラリ・フレームワークが存在します。
それらを活用できるスキルがあれば、多くの案件を受注するのに有利になるでしょう。
中でも多く利用されているフレームワークとしては、
- Webアプリケーション開発や大規模なシステム開発に適した「Django」
- 動作が軽くカスタマイズ性が高い、小規模なWebアプリケーション開発に適した「Flask」
- シンプルさを特徴とし、Webアプリケーション開発の学習などに向いている「Bottle」
- 同時接続処理や非同期処理を得意としたリアルタイムWebサービス「Tornado」
などがありますね。
クラウド環境に関するスキル
機械学習やデータ分析に関連した案件で必要になるのが、データベースに関するスキルです。
サーバー上のデータだけでなくデータベース内のデータを利用することもあるためですね。
近年ではクラウド技術も広がりを見せており、クラウド環境のデータベースを扱う案件も増加しているため、クラウドに関する知識やスキルが特に求められるでしょう。
Python案件の動向と将来性
結論から言えばPythonの将来性は高く、Python案件は今後も増加していくことが考えられるでしょう。
理由としては、Pythonが急速に発展し、家電など身の回りのあらゆるシステムにも組み込まれるなど需要の高いAI分野において活用される代表的な言語であるということが大きくあります。
AIの今後の需要増加に伴い、Python案件も増加していくことでしょう。
また、そんな需要に対して日本ではまだPythonを扱えるエンジニアの数が少ないことも理由のひとつです。
国外では多くいるPythonエンジニアですが、日本国内ではその需要に供給が追いついておらず、今後もエンジニア不足が予測されています。
国内Pythonエンジニアの需要はさらに高まり、高単価も期待できますね。
まとめ
今回の記事ではフリーランスエンジニアの方に向けて、AIなど先端分野で活躍を見せる言語、Pythonの案件についてその業務内容や将来性まで詳しくご紹介しました。
Pythonは将来性が高く、今後も高い需要が見込まれる言語です。
今後習得したい言語としてももちろんおすすめですが、すでにPythonを習得しており仕事に活かしたいという方は、ぜひすぐにでもPython案件を探してみてくださいね。