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「チームで仕事できますか?」求人サイトへ掲載するまでの流れ・スキル以外の要望

客先常駐型で仕事をしているエンジニアの場合、営業担当と会って話をする機会は多くありません。
そこで、営業担当って何してるの?からエンジニアについて、IT業界など、営業担当の視点をエンジニアの豆知識としてお役に立てればという思いから始めました。

今回は、フリーランスエンジニア向けIT系求人・仕事・案件情報サイト「エンジニアルート」の運営会社、ソリッドシード株式会社の取締役兼営業担当 本多さんに伺いました。

1日2000件のメールを精査して求人サイトへ掲載

営業の仕事はどのようなことをされているのですか?

新規開拓から既存お客様への営業活動、エンジニア様の調整、フォロー、採用まで全部やっています。
あとは営業部をまとめている立場なので、それぞれのメンバーへのフォローであったり、調整など管理をやっています。

案件情報はどのように入ってくるのですか?

2通りあって、1つはそれぞれの営業担当者が独自で開拓したお客様だったりパートナーさんから個別にご相談をいただく案件です。
一般的に流れていない案件なども多くあります。
もう1つは、営業共通のアドレスを案内しているので、そこへメールでいただく情報です。
かなりの情報量で多様な案件や全体の動向も見ることが出来るので、両方の情報を見ながら調整していくような感じになっています。

メールは1日どれくらいの量があるのですか?

件数だけでいうと恐らく2000件くらいは受信していると思いますね。
1時間ちょっと打ち合わせしただけで400件とかなっちゃうので…
ものすごい量なので数えたことはありませんが(笑)

メールにはどういった内容があるのですか?

案件、エンジニア様情報、お問い合わせなどがあります。

あとはこの業界独自かもしれませんがお客様でもあるし仕入れ先でもあるしといったお互いに協力をし合うパートナー企業さんと呼んでいる企業さんも非常に多く、そういった企業さんと情報をやりとりしているようなメールであったり、既存のお取引様とのやりとりなどが入り混じっている感じですね。

急がないといけないもの、それほど急いでいないもの、すぐ打ち合わせしないといけないものなどがいろいろあるので、それを精査しながら順番にやっていきます。

入ってきた案件情報の中でどういったものをエンジニアルートへ掲載しているのですか?

基本的にはそれぞれの営業担当者が確保できる案件をまずはメインで載せています。
あと、営業共通のアドレスに入ってきたものでもお客様から直接入ってくる案件や、内容的に優先したいなと思うものを個別にピックアップして掲載していますね。

全部を載せると情報量が多くなるということでメリットはあるのかもしれないですが、内容が薄くなってしまう可能性があるので多少精査して載せています。

その他の条件として、お客様の方から絶対にwebで公開してほしくないという案件もありますし、あと最近はフリーランスNGの案件もあるので、そういった部分はしっかりと確認しトラブルにならない様、またユーザーにもメリットがあるような案件を優先的に載せるという感じですね。

フリーランスNGというのはどういう理由なのでしょうか?

請負の適正化という話が2、3年前から出ていて、それに伴って派遣契約になるケースが多いんですね。
派遣になるということは、保険に加入して社員になっていただかないといけないので、そもそもフリーランスの方が難しかったりですとか、あとは情報漏洩や個人の責任の所在がはっきりしないというリスクを回避するためにお客様がフリーランスの人はちょっとやめてくださいというケースもあります。

人手不足だとしてもスキルも人柄も合うエンジニアがほしい、でも…

お客さんからの募集要項でスキル以外の要望はどのようなものがありますか?

やっぱり人柄、コミュニケーション力とか、協調性ですかね。
チームで仕事ができますか?とかそういうのが多いです。

清潔感がないっていうのはやっぱりよくないと思いますね。
面談をしているときの立ち振る舞いはかなり見られていて、腕を組みながら聞いているとか、ずっと肘をついているとかそういうのを見られるケースは多いです。

1日一緒に仕事をするわけですから暗いよりは元気、後ろ向きより前向き、我が道を行くより協調性のある人が良いですよね?
あえて文章にすると重く感じますが、そういう部分も最近は見られることが多いです。

昔は忙しいプロジェクトだと女性でお子さんがいるというだけの理由でNGになることがありましたが、最近は心配されることはあってもNGにはあまりならないと思います。

募集要項のスキルとマッチしていても面談に受からなかった場合、どういったことが考えられますか?

やはり人柄だと思います。
1日中ずっとやり取りしながら仕事をする中で声をかけにくいとか、依頼をしにくいとかそういう雰囲気があるとどんなにスキルがあっても懸念されるんじゃないかなと思います。

また募集される際にはエンジニアさんが不足しているという状況もあって、お客様もリスクを回避するために何人かと面談されていることが多いので、営業側がマッチしていると思って提案しても他の方がよかったということで見送りになることもありますね。

お客さんはスキルとスキル以外の要望をどれくらいの比率で重要視していますか?

難しいですね…正直な感じだと、半々ぐらいが本音だと思います。
スキルも合うし、人柄も、っていう。
今、人手不足でそんなことも言ってられないので技術力があればっていう場合と、スキルは足りないけれどこの人だったらフォローしながらやっていこうかなっていう場合と極端かもしれないですね。

募集要項に人柄はどうでもいいですとは書かないので(笑)
逆の方で、多少技術力は足りなくても人柄重視で採用と書いてあることはありますね。
1番は要望通りの人が前提ではありますけれども、募集幅を広げるときはこんな感じだと思います。

営業担当は、お客さんの要望通りのエンジニアしか提案しないのですか?

そんなことはないです。
要望も高くなってきていたりですとか、ピンポイントのスキルを求められるとか、今まではこれだったのが、これとこれとこれととand条件で出てくることが多いので100パーセント満たす方を探すのが難しい状況になっています。
全ての経験はないとか少し不足していてもまずはご紹介していますね。
これとこれはないですけど、これとこれで補える人なのでどうですか?とか、そういう出し方をします。

お客さんはスキル以外のところをどのように見ていると思いますか?

景気がよかった頃は、プロジェクトに関わる人数が今よりも多かったと思うんですね。
1つのプロジェクトが立ち上がれば何十年とか、保守も結構な人数が確保されているのが多かったんですけども、最近はそういうわけにもいかなくて、予算の削減だったりとか、適正な体制でできているとか、お客様の判断基準も非常に厳しくなっていて、余剰人数を抱えながらやるという仕事がとても少なくなってきているので、最小限の人数でやっていくというのが多いですね。
そうなってくると、言われたことしかやってくれない人よりは、一緒に柔軟な姿勢で前向きに取り組んでもらえる人が好まれる傾向にあると思います。

とはいえ、そう言うと「何でもかんでもやらされて自分だけ大変になっちゃうんですか」みたいに言ってくる方もいたりするんですけど(笑)
そこはお互いの信頼関係とかコミュニケーションの中で調整していくとか、あと本人の力ではどうしようもないときは会社間で交渉することもあります。

景気がよかった頃と流れが変わってきて、これからどんなふうになっていくと思いますか?

より一層マルチな方か、超スペシャリストな技術者かになるんじゃないかなと思ってます。
細かい作業とかは今もありますけどAIとかいろいろ自動化されて人の手がかかることが減ってくるので、そこではできない特化した技術だったりとか業務的な課題解決のスキルを持っている人が求められるのかなと思います。

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