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フリーランスになろうと思った理由、なってみて良かったことや気が付いたこと。

はじめまして。
エンジニアルートでこれから半年間コラムを担当することになりました、浅川と申します。

まずは簡単に自己紹介させていただきます。
大阪府出身、現在35才の男性。夫婦共働きです。ちなみに子供はおりません。
大学卒業後にIT業界に入って、12年間を会社員として働きました。
そして2018年(今年)の1月にフリーランスデビューしたフリーランス1年生です。

このエンジニアルートのコラムでは、「フリーランスエンジニアのどんな感じ?自由?稼げるの?会社員とどっちがいいの?」という素朴で皆さんが興味のあることについて、可能な範囲ですが本音でお話したいと思います。

第1回は「フリーランスになろうと思った理由、なってみて良かったことや気が付いたこと。」についてお話したいと思います。

会社員時代「年齢を重ねるとともにキャリア形成や仕事のやりがいについて考える日々」

父親が情報システム部門の責任者として働いていたことから、幼い時からパソコンは好きでした。
Windows,インターネットが登場する以前の「MS-DOS」や初期のLinuxの時代。
黒い画面に「コマンド」という仕組みもわからないまま、動かそうとキーボードを叩いていました。

学生時代のアルバイトでは、アパレルの販売員ながら、POSシステムの売価変更作業も担当していた事もありました。
黒い画面にやはり「コマンド」を入力していましたね。

そんな私が学校を卒業し、IT業界でキャリアをスタートさせたのは、2000年代前半です。
まず、最初の仕事は、サーバーなどのインフラ構築や保守がメインのお仕事でした。

今では想像できないかもしれませんが、2000年代前半ではまだ企業の業務システムはインターネット接続をしていないクローズドなネットワークも現役でした。
「クラウド」や「SaaS」なんて言葉が無かった時代です。

業務部門の方との打ち合わせに始まり、開発を依頼しているベンダーとの調整業務、サーバーやパソコンのハードウェアの設置や入れ替え対応、ネットワークの設定、プリンターの設定や不具合対応、問い合わせ対応など業務範囲が多岐にわたる仕事でした。

特に思い出に残っているのはサーバールームでの作業です。
部屋中に響くファンの音、夏場でも寒く感じる部屋で1日中作業し、作業後に食べるラーメンがなによりのご馳走でした。
まだ若かったこともあり、多忙でも体力に余裕もあり、とても充実した毎日を送っていたと思います。

でも、正直言って、心のどこかでは「いつかは独立したい」という気持ちが燻っていました。
独立思考が強かったというよりも会社員(正社員)として働いていると、「転勤」や「単身赴任」、「長期の出張」があります。
これが嫌いでした。
なぜITという最先端の仕事をしているのに場所や私生活に制限されなきゃいけないの?とついつい思ってしまうわけです。
いい歳して「そんな愚痴みたいなこと」と言われそうですが、本音なので仕方ありません。

その後、技術営業も経験しました。
特定のソフトウェア製品を担当し、顧客先でのデモやプレゼン、サンプルプログラムの開発、提案書の作成、技術検証の立ち合い、導入後の初期サポート、販売代理店への技術支援や問い合わせ対応など、技術要素だけでなく、売上のためにはどうすべきなのかを常に自問自答しなければならない「営業」という仕事の難しさや厳しさを感じる日々でした。
ちょうどこの時期は日本全体の景気が良くなかった時期でもあり、自分の生き方を否が応でも考えさせられるきっかけにもなりました。

「思い通りのキャリア形成できる人は幸せ者だ。」とよく言われますが、私もご多分に漏れず、もともと希望していたシステム開発の仕事は殆どできなかったことから30代に近づくと「このままでいいのだろうか」と思うようになりました。

前途のように会社員であれば、長期間のプロジェクトを担当すれば、単身赴任や長期出張と残業の毎日です。
しかし日々の仕事は忙しく、27歳で結婚したこともあり、「独立しようとか」、「フリーランス」になろうと大きな決断ができないまま30代になりました。

キャリアチェンジのきっかけはオープンソースとの出会い

そんな折、サーバーの検証業務で、オープンソースのCMSである、WordPressと出会いました。

私の場合は業務が終わっても、WordPressやOSSについて勉強するようになりました。
「なぜそこまで興味を持てたのか、プライベートな時間でも勉強しようと思ったのか、」その理由ですが、「色んな人との出会いがあったから」です。
そこが私にとって魅力的でした。
普通、エンジニアの仕事の場合には担当する分野毎に机を並べて仕事をします。
普段接するのは、当然ながら皆、同じ会社の同僚のエンジニアや顧客の窓口をしている営業の方です。

ところが、OSSのコミュニティの世界では違う業種や職種の方と出会うことができました。
デザイナーさん、ディレクターさん、カメラマン、グラフィックデザイナー、ライター、など異なる職種の人々が集るのが普通で、それまで同じ会社の上司や同僚という視野が狭い私にとっては大きな刺激になりました。
そして皆さん楽しそうに仕事をしている姿をみていると、うらやましく思ったものです。

「そうだ!人生は一度きり。
しかも殆どの人は仕事をしないでは生活できないのなら、やりたい仕事にキャリアを移そう。」

そう思うようになりました。
もちろんそれだけで決断できた訳ではありません。
会社では自分よりも早く出世し、マネージャー待遇になっていく同僚もいました。
会社員の世界では、社内はもちろん、社外でも相手からは役職で判断されることが多いわけですから、そりゃ悔しいですよね。

臆病者、すぐに決断できずに日本で始まったばかりの「クラウドソーシング」をやってみる。

なかなか踏ん切りが付かない私は、その頃、日本でサービスが始まって間も無い「クラウドソーシング」をやってみることにしました。
2013年はじめだったと思います。
もちろん最初から稼げるわけではありません。
ランチ代ぐらいしかならない案件でも、実績が欲しかった私はやってみることにしました。

もっともこの時期、所属していた会社ではテクニカルサポートに仕事内容がかわり、シフト制になったこともあって比較的時間は融通が効きました。
この時からコツコツ継続してやっていて良かったなぁ、と今は思います。

そんな状態の移行準備期間は結局4年ぐらいになりました。
WordPressやWeb関係のコミュニティや勉強会にはできる限り参加するようにしていたこともあり、お知り合い、友人も増えました。
この移行準備時間は決して無駄ではなく、フリーランス1年目ながらも順調にお仕事ができるのは、この時に学んだことや人脈によるところが大きいです。

そして、2018年フリーランスとしてデビュー。

勉強会で出会った、大先輩のWebデザイナーさん(私は師と思っている方ですが・・)から、「フリーランスに興味があるのなら、いつか一緒に仕事しましょう。」とお誘いをいただくようになり、これ以上年齢を重ねると、加齢による体力の低下など、キャリアチェンジが難しくなると判断した私はフリーランスになることを決めました。

2017年の春ぐらいだったと思います。
以前から相談していた妻は応援すると賛成してくれました。

私は臆病な割に資金計画についてはいい加減なのですが、妻はしばらくは私が補填しなかればならないと覚悟をしてくれていたようです。
だからほんとうに妻に感謝しています。

準備期間を長く設けても、最初の半年ぐらいは仕事の獲得に苦労しました。
どんなに準備期間があっても私が会社員の立場である以上、営業活動などは殆どできませんでした。

いざ、毎月定額の給与がもらえない立場に身を置いてみると、どんどん生活費で貯金が減っていく現実に直面した時、やはり精神的に追い込まれました。
それでも、付き合いのあった企業さんからスポット案件を紹介してもらったり、短期のアルバイトをしてみたりと自分でできることは何でもしました。
そして何より妻の支えがあって、少しずつですが収入も増えてきております。

人によって価値観が違いますので、断定できるものではありませんが、報酬(給与)の多寡よりも「やりがい」、「充実感」は大切だと思っています。
ですので、私の場合にはフリーランスになったことを後悔はしていません。

フリーランスになってから変わったこと。(良かったこと)

私なりにフリーランスのメリットをまとめてみました。

  • 仕事は自分で選ぶ権利を持っている。
  • 会社員時代に比べると、仕事に拘束される時間が少ない。
  • もちろん、単身赴任や転勤などの人事異動もない。(好きな場所に住むことができる)
  • 満員電車に乗らなくていい。
  • 休日の設定も自由。
  • 服装も自由。
  • 仕事環境やパソコン、ソフトウェアなどのツールに至るまで自分が好きなものを使っても誰にも怒られない。
  • 会社員時代に比べると、仕事に拘束される時間が少ない。

もちろん、フリーランス/個人事業主は責任が個人に生じることになりますから、大変な部分も多いですが、私はフリーランスとしての生き方に向いているのかな?と思います。

会社員 or フリーランス、どっちが良いか?

皆さんがご存知の通り、色んな意見がありますので、最終的にはご自分で判断するしかないのですが、一応、私の個人的な意見を述べます。

これからは 複数の立場(パラレル)を持つことが、経済的にも、ご自身のキャリア形成にもいいと思います。
フリーランスになった私がこういうこと言っても説得力がないかもしれませんが、複業、副業の制度が企業で広がってきております。
時代が副業・複業を認める風潮なら、以前から興味のある分野にまずは挑戦してみてはいかがでしょうか?

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